【コラム】外交・貿易の多角化が米中衝突で韓国が生きる道だ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.17 09:06
現在の米中葛藤は、両国間の相異なる経済体制(自由市場経済体制と国家主導市場経済体制)の衝突という側面でも解決がさらに難しく複雑だ。中国の国家主導経済体制の下では、政府所有企業に対する各種補助金支給と支援で優秀な海外人材を大量確保して研究開発(R&D)と技術獲得を可能にしている。米国はこのようなやり方そのものに対して拒否感を持っているだけでなく、米国の民間企業との不公正な競争を中国政府が後押ししているとみている。
両国体制間衝突の裏には、政府の役割に対する相異なる文化と伝統の影響も大きい。西側では政府を「必要悪」と見るが、中国の伝統的見解は「必要善」だ。国際政治学者のサミュエル・ハンティントンはかなり以前に「文明の衝突」の可能性は中国と西側との関係にも存在すると主張した。長年の文化と伝統に根ざした体制間の衝突は短期間で解消することはできない。そのうえ、すべての中国人が最も骨身にしみて感じている「侮辱の世紀」を越えて、過去の栄光を取り戻し、中国が世界秩序の中心となろうとする野心に満ちた目標を簡単にあきらめるわけがない。1985年プラザ合意のような解決方式を期待できない理由だ。