<取材日記>ソウル地下鉄「女性専用車」に集まる視線
ソウル地下鉄に女性専用車両を導入するというソウル市の計画をめぐり議論が広がっている。ソウル市が30日に伝えたところによると、ソウル地下鉄は来年初めから、通勤時間帯に1~8号線全線(先頭車両と最後尾車両のみ)に女性専用車両を導入する計画だ。
女性乗客の反応が良ければ専用車両を拡大する案も検討している。女性専用車両を設ける理由は深刻化する性犯罪を防ぐため。地下鉄の性犯罪は、05年465件から昨年608件へと急増した。地下鉄の性犯罪は今年前半だけでも346件に達し、今年全体では昨年より増える見込みだ。
路線別には、05年から今年前半まで第2号線が741件で最も多く、第4号線も351件にのぼった。混雑する路線ほど性犯罪が頻発している。それなのに地下鉄警察隊の人数は114人にすぎない。交代勤務を行うため、実際1日平均およそ30人が勤務しているわけだ。この人員で犯罪を予防するのは無理だと判断し、ソウル市は苦肉の策として女性専用車両の導入を決めたのだ。