高齢者の自殺率が、経済協力開発機構(OECD)加盟国30カ国のうちトップ、との調査結果が発表された。03年の1年間に自殺した65歳以上の高齢者が2760人で、同年齢10万人当たり71人にあたるものだ。この数値は、10万人当たり約10人の米国や豪州などは言うまでもなく、自殺率が比較的高い日本(10万人当たり32人)に比べても2倍以上高いもの。恥ずかしい現実であり、危機に置かれた高齢者の現住所でもある。
韓国の高齢化スピードは、世界で最も速い。2000年に、すでに高齢化社会(高齢者人口の割合が7%以上)に入って以降、昨年には、人口の8.7%にあたる417万人が高齢者となった。20年後には高齢者人口が1000万人を突破し、全体人口の20%を上回る超高齢の社会になる。こうして急スピードで高齢化が進むなか、老後に対する個人的な準備や社会的インフラがついていけずいる。