北朝鮮軍情報保安機関所属の要員が脱北者を装って亡命した後、1年3カ月間にわたり国内でスパイ活動を行ってきた事実が明らかになった。
匿名を求めた政府当局者は1日、「関係当局が、昨年1月に中国を経由して入国した脱北者のイ容疑者(28)の身柄を確保し、調査した結果、工作員の疑いが固まり、今年7月に国家保安法違反容疑で書類送検した」と明らかにした。 脱北者として入国した後、韓国国籍を取得してスパイ活動を行ってきたことが確認されたのは今回が初めて。
当局者によると、北朝鮮軍第11保衛司令部所属の工作員であるイ容疑者は02年11月、中国・北京の韓国大使館領事部に他の脱北者らとともに駆け込み、韓国行きを要求した。 2カ月後、東南アジア国家を経由して韓国入りしたイ容疑者は、脱北者尋問機関「デソン公社」に関する情報を収集するなど、スパイ活動を行った。 デソン公社は、国軍情報司令部が運営している。 また、最高の保安が求められる国家保安設備である脱北者定着支援施設「ハナ院」の位置と警備施設に関する情報を収集した。