個人財産の海外流出が急増している。今年1~5月、留学や研修、旅行、移民などで海外に流出された個人資産は80億7000万ドル(約9000億円)にのぼり、前年に比べて15%増えた。グローバル時代に、海外留学や旅行を叱るわけにはいかない。しかし、5カ月間でほぼ10兆ウォン(約1兆円)にのぼる個人の資金が海外に流れ、その規模が急増しつづけている最近のすう勢は正常なものではない。
「為替差益」や貿易関連の金融に見せかけた違法送金まで含ませると、規模はさらに大きくなるだろう。資本脱出の前奏曲ではないか、と懸念する声が出るのも当然だ。資金流出が増え、海外では各種のハプニングが招かれているもようだ。米ロサンゼルス・コリアタウンの不動産価格が高騰し、最近は香港・中国・ベトナムなどに、韓国の資金が集中、投機が猛威をふるっている。米高校では、数百人の韓国学生が押し寄せ、韓国人同士の激しい競争が繰り広げられているという。