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「パハ~」と豪快に笑ったあの俳優…韓国の「国民の父」チェ・ブラムさん死去(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版 2026.10.30 07:19 Googleで中央日報を読み逃さない
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「国民の父」と呼ばれた韓国のベテラン俳優チェ・ブラム(本名チェ・ヨンハン)さんが亡くなった。87歳だった。ドラマ『捜査班長』の正義感あふれる警察官であり、『田園日記』の慈愛に満ちた一家の大黒柱、そして教養番組『韓国人の食卓』の守り手だったチェさんは、単なる俳優を超え、人々から敬愛される時代の象徴的な存在だった。

29日、放送関係者によると、チェさんはソウル江西区(カンソグ)の病院で入院治療を受けていたが、同日午後10時ごろに亡くなった。昨年3月に椎間板ヘルニアの手術を受けた後、歩行が困難になり、2011年から14年間司会を務めたKBS(韓国放送公社)第1テレビの教養番組『韓国人の食卓』を降板した。その後、リハビリに励んできたが、最後まで回復することはなかった。

 
◇父親を知らず、文人たちを見て育った少年

1939年(戸籍上は1940年)生まれのチェさんは「韓国の父親像」と呼ばれたが、皮肉にも父親をほとんど知らずに育った。仁川(インチョン)で映画会社(建設映画社)と新聞社(仁川日報)を経営していた父親は、35歳だった1948年ごろ、過労で突然この世を去った。彼の会社が製作した映画『愁雨』の公開をわずか数日後に控えた時だった。8歳の少年チェ・ヨンハンは、父親の代わりに遺影を抱いて試写会に出席した。

チェさんを育てたのは母親の故イ・ミョンスクさんと、そのイさんが明洞(ミョンドン)で営んでいた伝説的な居酒屋「ウンソン」だった。詩人の金洙暎(キム・スヨン)、卞栄魯(ピョン・ヨンロ)、朴寅煥(パク・イヌァン)、田惠麟(チョン・ヘリン)ら、当代を代表する文人や芸術家が酒を酌み交わしながら人生を語り合った場所だった。店は名所になったが、それにつれてツケも増える一方だった。「母が亡くなって遺品を整理していたら、ラーメンの段ボール箱にツケの帳簿がぎっしり詰まっていた。開いてみると名前は一つもなく、『眼鏡』『だんご鼻』『のっぽ』など、あだ名ばかりが書かれていた。芸術に携わる貧しい人たちの自尊心を守り、その人たちの秘密を守ろうとしたのだと思う」(2002年の国民日報インタビュー)。

演技の道に進んだのは、中央高校時代に演劇部に入ったことがきっかけだった。大学〔徐羅伐(ソラボル)芸術大学〕時代には演出も専攻した。このころ、演技専攻の学生たちが敬遠していた老人役を何度も引き受けるうちに、本格的に俳優の道を歩み始めた。1959年には国立劇場で演劇『ハムレット』の主役としてデビューし、1960年には漢陽(ハニャン)大学演劇映画科に進学して本格的に演技を学んだ。

◇老人役の専門俳優に…作り物のしわに込めた真の心

チェさんは20代のころから特殊メークでしわを作り、老人の人生を演じてきた。KBSテレビの俳優としてデビューした1967年、『首陽大君(スヤンテグン)』で老年の金宗瑞(キム・ジョンソ)を演じた時は、まだ27歳だった。チェさんは2008年の中央日報のインタビューで「『捜査班長』(1971~1989年)の時は30代だったが50代の役を演じ、『田園日記』(1980~2003年)のキム会長役では40歳の時に65歳を演じた」とし、「そのため、外で人に会うと若く見えると言われた」と話した。

しわは作り物だったが、演技に込めた思いは本物だった。「テレビ画面の中でうそはつかない」という信念があったからだ。『捜査班長』の撮影当時、演技の助言を求めていたチェ・ジュンラク元総警から午前3時に電話があり、「今すぐ出てきて現場を見なければならない」と言われると、本物の警察官のように車の上にサイレンを載せて現場に駆けつけた。

『田園日記』で物乞いをしていた「クムドン」を養子に迎えるエピソードを演じた後には、「韓国こども財団(現・緑の傘)」を通じて生活の苦しい子どもたちの支援を始めた。『あなた、そして私』(1997~1998年)で船長役を演じた時には、船乗りたちの暮らしを知るために釜山(プサン)などを歩き回った。教養番組『良い国運動本部』に本部長(司会者)として出演した後には、大好きだったたばこもやめた。

こうした役への「のめり込み」は、リアルな演技となって表れた。『捜査班長』のパク・ヨンハン刑事がトレンチコートを着て、たばこを4本吸うという設定も、チェさん自身が考え出したものだった。そのため、故陸英修(ユク・ヨンス)夫人から直接、たばこを吸う場面を減らすよう求められるという、笑うに笑えないエピソードもあった。1972年のある日、陸夫人はチェさんの自宅に直接電話をかけ、こう話したという。「あの人〔朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領〕も、ああして50分ほどの間に4本吸うんです。あの人が吸うのは一向に構いません。でも国民みんながまねしてたばこを吸うではありませんか。たばこを吸う場面を少し減らしてはどうでしょうか」(チェさんのエッセー集『人生は演劇であり、人間は長く演じ続けてきた役者だという、昔からあるせりふについて』より)。

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    韓国の国民的俳優、チェ・ブラムさん。[写真 中央フォト]
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