【時視各角】北朝鮮の核は防衛用で、韓米同盟は呪いなのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.10.23 12:03
李在明(イ・ジェミョン)大統領が「(北朝鮮が)核兵器で実戦をするだろうか。それは最後の防衛兵器に該当する」(19日の記者懇談会)と述べたとき、タイムマシンに乗って30年余り前に戻ったようだった。1990年代初頭、北朝鮮の核開発初期に「北朝鮮に核は生存用」としていた論理が思い浮かんだからだ。太陽政策を掲げた金大中(キム・デジュン)元大統領は一貫して「北の核は体制保証のためであり、見返りを与えれば放棄する」と述べていた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領も2004年に米ロサンゼルスで「北が核とミサイルを自らを守るための手段だと言うのには一理ある」と述べた。文在寅(ムン・ジェイン)元大統領は「金正恩(キム・ジョンウン)委員長の非核化への意思は確固たるものだ」とまで保証した。こうした安易な認識が現在の北朝鮮の核戦力高度化という結果を招いたのではないのか。そのような事態を十分に経験してきたにもかかわらず、外交実用主義者という李大統領までが韓半島(朝鮮半島)で戦争が起きても金正恩は核を使用せず先制攻撃もしないはずと言うのだから、なんと危うい状況認識だろうか。
防衛用と規定した瞬間、北朝鮮の核保有は正当化される。外部からの侵略に対抗する正当防衛のための兵器に誰がとやかく言えるだろうか。当然、対北朝鮮制裁の大義名分も弱まる。むしろ北朝鮮がいら立つかもしれない。北朝鮮はすでに何度も核が攻撃用であることを明言しているからだ。北朝鮮は2022年に「核武力政策法」を制定し、攻撃を受ける兆候があるだけでも自動的かつ即時に先制核攻撃を行えるよう法制化した。2023年9月には核武力強化政策を、今年3月には核武力の指揮権を憲法に明記した。「最も敵対的な実体である韓国を同族という範疇から永遠に排除する」と宣言した金正恩は、今年2月の第9回朝鮮労働党大会では「韓国の完全崩壊の可能性は排除できない」と述べた。有事の際、核攻撃によって韓国を壊滅させると公然と脅迫したのだ。