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【時視各角】韓国、「DMZ争い」で劣勢になるべきでない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.10.06 15:14
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「先日、非武装地帯で不意の事故にあって負傷されたわが将兵のことを考えると今も胸が痛む」。

最初は聞き間違いかと思った。李在明(イ・ジェミョン)大統領が今月1日の第78回「国軍の日」記念演説で述べた「不意の事故」とは、先月21日に西部戦線の非武装地帯(DMZ)で発生した地雷爆発事故をいう。当時、第25歩兵師団の将兵18人がDMZの捜索路開設作戦を行っていたところ、地雷が爆発して3人が重軽傷を負った。韓国軍当局と国連軍司令部は、北朝鮮の地雷が原因であり、これは停戦協定違反だという最終結果を5日に発表した。

 
国立国語院の標準国語大辞典は「不意」を「あらかじめ考えていなかったこと」と定義している。李大統領の記念演説を「北が韓国軍将兵を狙って故意に地雷を埋めるはずはなく、地雷が爆発するとは思っていなかった」と解釈するのは考えすぎだろうか。ところが、与党側の雰囲気を見ると、あながち憶測とも言えないようだ。国会国防委員会の委員長を務める陳聲準(チン・ソンジュン)共に民主党議員は先月29日、「防御的な目的であれば軍事的対応には慎重になる必要がある」と主張した。北朝鮮が韓国軍の被害を十分に予想することが可能だった状況はある。

地雷が爆発した地点は、軍事境界線(MDL)の南側約10メートルだ。北朝鮮軍はMDLの南側に地雷を密に埋設した「地雷地帯」を造成した。北朝鮮はMDLの基準線をめぐり一部の地域で南北間に見解の違いがあることを知っている。韓国が地雷爆発地点をMDLの南側と認識していることも北朝鮮は把握していたはずだ。北朝鮮軍がMDL周辺の草や木を伐採して地雷を埋設した後、電気鉄条網を設置し、戦術道路を敷設する「国境線要塞化」作業のためMDLに接近すると、韓国軍が警告放送と警告射撃で対応してきたからだ。

にもかかわらず、北朝鮮軍がMDLの南側に地雷地帯を造成したのは、DMZ内で韓国軍による捜索・偵察・待ち伏せ作戦を抑止しようという意図と考えられる。攻勢的な作戦ということだ。

核戦力を完成させ、中国・ロシアが後ろ盾となっている北朝鮮が、「韓国ごときは恐れる必要はない」と考える可能性もある。今月2日、金与正(キム・ヨジョン)労働党部長は逆に「常識から外れた疑惑だらけの事故を起こした当事者らが、弁解もできず困難な立場に追い込まれると、またも常習的な言いがかりをつける」とあざ笑った。

問題はこれからだ。北朝鮮の仕業だと最終的に確定したものの、北朝鮮に対して強硬な態度を取るべきではないというのが与党側の本音のようだ。軍事的な緊張を低下させることが重要だと判断しているからだ。姜信哲(カン・シンチョル)国防部長官が国会で断言した「相応の措置」も、せいぜい「厳しく糾弾する」という程度にとどまる可能性が高い。与党側は北朝鮮の「故意性」を立証するのは難しいという理由を挙げるだろう。

「糾弾声明」で事態を収拾しようとするなら、北朝鮮がDMZを認めないという「南部国境」を韓国が容認することになる。その場合、南北間の緩衝地帯がなくなり、DMZでの偶発的な衝突が局地戦へと拡大する懸念が強まる。北朝鮮が先に仕掛けた「DMZ争い」で韓国が決して劣勢になってはならない理由だ。

では、どうすべきか。前例がある。2015年8月の木箱入り地雷事件の際、朴槿恵(パク・クネ)政権は対北朝鮮心理戦放送を再開し、北朝鮮が韓国軍の拡声器に向けて発砲したことに対し、曲射砲による砲撃で応酬した。ひるんだ北朝鮮は先に南北高官協議を提案し、その後「遺憾」を表明した。峨山政策研究院のチョン・ギョンジュ研究委員は「北の挑発は2015年の24回から2016年には6回に減った。停戦後初めてのことだ」とし「北が挑発に伴うリスクとコストを低減したということ」と説明した。

政府は、責任の認めた上での謝罪はもちろん、DMZでの国境線要塞化を全面的に中止し、原状回復するよう北朝鮮に強く要求しなければいけない。応じない場合には対北朝鮮心理戦放送のような北朝鮮が痛みを感じる圧力をかけるべきだ。北朝鮮に主導権を渡すのか、南北関係の改善を導くのかは、政府の対応にかかっている。

イ・チョルジェ/国防記者

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