選挙予算は多く受け取ったのに投票用紙は少なく印刷…正気を失った韓国の選挙管理委員会(2)
専門家は、このような現象は単なるミスではなく、選管の構造的問題に起因するとみている。まず、現職の最高裁判事が兼職する中央選管委員長を含め、選管委員9人のうち8人が非常勤委員である点が問題として挙げられる。高麗(コリョ)大学法学専門大学院の張永洙(チャン・ヨンス)教授は「選管常任委員はわずか1人であり、組織掌握力や理解度が低く、職員も十分に監督できない状況だ」とし、「組織的弛緩が発生せざるを得ない構造だ」と述べた。チャン教授は「現職最高裁判事と中央選管委員長を兼職する人事慣行を改善し、常任委員数を増やすべきだ」と主張した。
選管が1963年に「憲法上の独立機関」として創設されて以来、外部の監視や牽制(けんせい)を受けないことも内部閉鎖性を強化する要因となっている。実際、2023年には選管高官らの子女や親族が選管委に不正採用されたとの疑惑が浮上し、当時監査院が職務監察に着手したが、選管は「憲法上独立しており、監査院の職務監察対象ではない」として権限争議審判を請求した。これに対して憲法裁判所は昨年2月、裁判官全員一致の意見で選管の主張を認めた。ある政府部処関係者は「選管委を牽制できる機関は国会しかないが、国会も選管に対しては弱い立場だ」とし、「選挙シーズンに選管職員が大量に育児休業に入るようなモラルハザードが発生するのも、外部監視がないためだ」と述べた。