韓国の石油化学工場「仕事減った」と言いながら…壁を隔てて同じ製品生産[崖っぷちの韓国石油化学業界](2)
さらに大きな問題は、今後も回復の可能性が大きくない点だ。石油化学業界では「中国の設備増設により既存の業況サイクルはすでに壊れた」という評価が出ている。三逸(サミル)PwC経営研究院のイ・ウニョン常務は「中国にこれ以上製品を販売しにくくなるならば韓国は供給過剰状態に陥る。結局蔚山(ウルサン)、麗水、大山の産業団地ごとに存在するNCC設備を統廃合しなければならない」と指摘した。2021年だけでも9兆4576億ウォンだった石油化学企業10社の営業利益は昨年1兆4866億ウォンの赤字に転落した。
だが業界では自律的な構造調整は現実的に難しいという雰囲気だ。ハンファとDLが合弁した麗川NCCは先月、対立が最高水準に沸き上がった。両社とも麗川NCCで生産されたエチレンとプロピレンなど基礎製品の供給を受けているが、ダウンストリーム(完成品製造)の事業方向が違うためエチレン供給価格をめぐり争っている。大山産業団地でNCC統合を議論するロッテケミカルとHD現代ケミカルも設備価値算定などで溝を狭められずにいる。価格・生産量協議が公正取引法上の談合に問われかねない点も企業が消極的な背景だ。