トランプ発ショック予想していたか…iPhone下請け企業の大きなビジョン(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.04.29 13:08
2023年10月、台湾の台北で開催された鴻海テックデー。革のジャケットを着たエヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)がステージに上がり1枚のスケッチを見せた。片方には自動車、もう片方には工場が描かれたこの絵は、だれかがノートにボールペンで書いたかのように大雑把なものだった。だがここには「iPhone下請け企業」として有名な鴻海精密の子会社フォックスコンが構想する未来があった。フアンCEOは「エヌビディアとフォックスコンがともに建設する人工知能(AI)工場の絵」と説明した。横に立っていたフォックスコンの劉揚偉CEOは、「フォックスコンはこれから製造企業からプラットフォームソリューション企業へと進化するだろう」と付け加えた。アップルの手足の役割だけでは満足できない鴻海グループ創業者・郭台銘氏の変身の試みに全世界の電子産業が影響を受ける見通しだ。
◇アップルの最後のパズル、フォックスコン=ゴム工場で働いていた台湾の若き青年郭台銘は1974年に鴻海精密工業の前身となる鴻海プラスチックを創業した。従業員10人のこの会社はテレビ用プラスチックを納品していた。シンガポール国立大学のヘンリー・ワイチャン・ヤン教授の著書『戦略的結合』によると郭氏は1995年に米デル・テクノロジー創業者のマイケル・デル氏をフォックスコンの深圳工場に連れて行き自社の生産システムを紹介した。当時デルをはじめとするPCメーカーは、供給企業から部品を購入して自社工場で組み立てていた。こうした組み立て生産方式に変化を与えたかったデルは、フォックスコンの工場を視察してから電子機器の委託生産(EMS)契約を結ぶことになる。デルを始まりにフォックスコンは自社の商標を付けずに委託されて製品を生産する「影の助力者」として名前を知られ始めた。