「尹アゲイン（Ｙｏｏｎ　ａｇａｉｎ）！大統領、がんばってください！」

１４日午前１１時ごろ、ソウル瑞草洞（ソチョドン）にあるソウル中央地方法院（地裁）前に集まった１００人余りの尹錫悦（ユン・ソクヨル）前大統領支持者は裁判所側に向かってスローガンを叫んだ。ソウル中央地裁刑事合意２５部（部長チ・グィヨン）はこの日午前１０時から内乱首謀容疑で起訴された尹氏に対する初公判を開いた。尹氏の支持者は自由国民連合の主催でこの日午前９時からソウル中央地裁正門近くのナムゴクビル南館前に集まって集会を開いた。ナムゴクビル南館は警察が今月集会制限通告を出したソウル中央地裁周囲１００メートルの警戒地点だ。

この日は一日中風雨が降る中で支持者は雨具を着たり傘を差したりして太極旗を振りながら「不法弾劾」「オンリー尹（Ｏｎｌｙ　Ｙｏｏｎ）」などを叫びながら集会を続けた。大邱（テグ）から来たイさん（２９）は「荒れた天気は怖くない」とし「中にいらっしゃる大統領に応援の声を聞かせなくては」と話した。裁判所に入る車両に向かって悪態をつく場面もあった。キムさん（６５）は「このような罪目で裁判が開かれるとは。裁判所に対して怒りが込み上げてくる」とした。

ソウル中央地裁東門近隣では１人デモも開かれた。この日午前９時から１０人程度の支持者が１人デモ形態で東門前で「尹アゲイン」のプラカードと太極旗を持ち上げた。警察関係者は「ユーチューバーら１人デモ参加者が集会のように集まりかねず状況を注視している」とした。

尹氏を支持する人々と糾弾する人々の両者の一触即発の対峙状況も演出された。午前９時ごろ、尹氏支持集会から約４００メートル離れたソウル中央地裁東門前では、市民団体「内乱清算・社会大改革非常行動」が尹氏に対する厳罰および裁判部職権再拘束を求める記者会見が開かれた。これに対して保守志向のユーチューバー３～４人が野次を飛ばしながらやってくると、会見はポリスライン内で行われた。

非常行動側が「尹錫悦を再拘束して厳正に処罰しなければならない」と話すと、支持者がカメラをねじ込みながら「尹アゲイン」を叫ぶなど会見場では約２０分間にわたり混乱が生じた。コメントを読み上げる間、ある若い女性が懐に太極旗を隠して入ってきて、非常行動演説者の前にひざまずいて無言の祈祷を捧げたりもした。

ナムゴクビル前の支持者集会と４０メートルほど離れた向い側の歩道には別のユーチューバー３～４人が拡声器を設置して「尹錫悦パルゲンイ（＝アカ、共産主義者を意味する）」などを叫んだ。これに対して尹氏支持者も「パルゲンイは大韓民国から早く消えろ」と対抗するなど緊張が続いた。しかし物理的衝突状況はなかった。

ソウル中央地裁は１１日から１４日夜１２時まで東門以外すべての出入り口を閉門し、駐車禁止措置などを取った。裁判所関係者は「ソウル西部地裁事態を考慮して警備を強化した側面もある」とし「同じような状況が発生するなら可能なすべての措置を講じる予定」と明らかにした。