米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が米ホワイトハウスで激しい口論をする姿が生中継された。それぞれの国益をかけた2者会談でこのような姿は珍しくない。しかし水面下であるような状況をそのまま見ることは珍しく、歴史的な事件になった。特に最高統帥権者が顔を赤らめながら声をあげて指を差す場面は、トランプの国政哲学である「米国優先主義」が単なるスローガンではないことを見せる教科書的な事例と感じられた。まさかと思った人たちに米国が完全に変わった姿を生々しく見せたからだ。
約束を数え切れないほど破ったロシアのプーチン大統領は信じることができないため米国が安全保障をしなければいけないというゼレンスキーの繰り返される要請をトランプは黙殺した。トランプは誰が侵略者で誰が被害者かは重要でないという態度で一貫した。続く戦争で米国が受ける被害または得る利益が重要な基準だ。ロシアの侵略は正当化されず、代償を払うべきという常識と善悪の区分はトランプには意味がない。慈悲のない、米国優先主義だ。