中国国営メディアが韓国与党・国民の力の一部議員の「中国人の弾劾賛成集会参加」主張に対し、尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領弾劾に集中する関心をそらそうと「中国介入説」を誇張していると批判した。

聯合ニュースによると、中国国営英字紙グローバルタイムズは７日、「韓国保守与党の一部の政治家らが中国人の政治活動介入を誇張している」と報じた。

グローバルタイムズは、国民の力議員らが尹大統領の弾劾を避けようとして反中感情を刺激しているという香港サウスチャイナモーニングポスト（ＳＣＭＰ）報道を引用し、こうした手法は「賢明でない」という専門家の発言を紹介した。

中国外務省直属・中国国際問題研究院のシャン・ハオウィ研究員は、韓国国内の中国人コミュニティー規模が大きく韓国デモ文化が対立的というより文化的という点で一部の中国人が好奇心のため集会に参加することはあるかもしれないが、国民の力の一部の議員が尹大統領弾劾に対する国内の関心と圧力を避けようと中国の介入を膨らませていると、グローバルタイムズに話した。

またシャン研究員は、歴史的に国民の力の保守政治家は米国など西側と同調しながら中国に対する否定的な言葉を助長してきたとし、韓国で政派間の葛藤が続いて政治的混乱が長期化する可能性が高い中、中国を韓国の国内政争に引き込むのは賢明な行動でない、と指摘した。

グローバルタイムズは、在韓中国大使館が４日のＷｅＣｈａｔの公示で、韓国に滞在中の自国民に「政治集会と人が多く集まるところを避け、公開的に政治的発言をするのを控えてほしい」と注意を呼びかけた、と伝えた。

ＳＣＭＰはこの日、国民の力所属の金玟甸（キム・ミンジョン）議員、劉相凡（ユ・サンボム）議員が弾劾支持集会に中国人が参加していると主張するなど「中国嫌悪」発言をしていると報じた。

金議員は先週、竜山（ヨンサン）大統領官邸付近で開かれた尹大統領支持集会で「あちこちで中国人が弾劾に賛成すると言っている」と述べた。

劉議員はフェイスブックに「弾劾賛成集会に中国人が多数参加している」と書いた。

これに先立ち尹大統領は先月１２日の国民向け談話で中国人が関与したスパイ事件と中国産太陽光施設に否定的に言及し、中国側が反発した。