【社説】国際安保秩序を揺るがす北朝鮮のロシア派兵挑発
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.10.20 10:16
北朝鮮の大規模ロシア派兵説が事実と確認された。韓国国家情報院はきのう、「北朝鮮が特殊部隊など4個旅団合計1万2000人規模の兵力をウクライナ戦争に派兵することにし、すでに兵力移動を始めたことが確認された」と明らかにした。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はこれと関連して緊急安保会議を主宰した。大統領室は「朝ロ軍事密着が派兵にまで続いた現状は韓国だけでなく国際社会に向けた重大な安保脅威」と伝えた。ウクライナのゼレンスキー大統領も17日、「北朝鮮がロシア側に立ちウクライナと相対して戦う兵力1万人ほどを準備しており、一部北朝鮮軍将校はすでにロシアに一時占領されたウクライナ領内に配置された」と話した。
北朝鮮が砲弾と弾道ミサイルのような武器を支援する水準にとどまらず大規模兵力を前線に送ったのは国際法を真っ向から破る違法参戦行為だ。国際安保秩序を揺るがしかねない危険な挑発で、撤回されるのが当然だ。何より北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とロシアのプーチン大統領が6月に平壌(ピョンヤン)で「朝ロ軍事同盟条約」の復元に合意して以降の派兵のためより注目される。新しい朝ロ条約第4条には、一方が侵略されれば別の一方が軍事援助を含む必要な支援を提供する「有事の際の自動介入条項」が盛り込まれている。ロシアはこれまで「戦争を起こしたのは西側」という主張を繰り広げてきたが、これを北朝鮮の派兵名分とした蓋然性がある。