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中国の「月の裏側の砂確保」誇示に…米国が「民間有人宇宙船」で対抗

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.06.07 11:28
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米ボーイング社の有人宇宙船「スターライナー」が5日(現地時間)、飛行試験に成功した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いるスペースXの「クルードラゴン」に続く2番目の米国民間有人宇宙船だ。翌日の6日にはスペースXの月・火星探査用大型有人宇宙船「スターシップ」が4回目の地球軌道試験飛行を行った。



 
4日に中国月探査船「嫦娥6号」が世界で初めて月の裏側の土壌・岩石サンプルを採取すると、米国が相次ぐ民間有人宇宙船の飛行で応酬する姿だ。

CNNなどによると、スターライナーは5日午前10時52分(米東部時間)、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地からアトラスVロケットに搭載されて宇宙に打ち上げられた。スターライナーには米航空宇宙局(NASA)所属のベテラン宇宙飛行士バリー・ウィルモア氏(61)とスニータ・ウィリアムズ氏(58)が搭乗した。2人は6日午前にスターライナーが国際宇宙ステーション(ISS)ドッキングに成功すればISSに8日間留まった後、14日に地球に帰還する予定だ。

今回の打ち上げは3回目の挑戦で成功した。ボーイングとNASAは先月6日に最初の有人試験飛行を進めたが、カウントダウン2時前にロケット上段の酸素放出バルブの誤作動問題で打ち上げを延期した。1日にはカウントダウンの3分50秒前にコンピュータシステム問題が発生し、また打ち上げを中断した。

試験飛行が最終成功すれば、NASAは来年からISS輸送任務にスターライナーを活用する計画だ。スターライナーはスペースXのクルードラゴンと共にISSを行き来する双頭体制カプセル型有人宇宙船として開発された。2014年にNASAは深宇宙(deep space)探査に専念するため地球低軌道有人運送を民間企業に任せる方針を決め、ボーイングやスペースXとそれぞれ42億ドル(約6540億円)と26億ドルで宇宙船開発契約を締結した。クルードラゴンは2020年に有人試験飛行を終え、NASAのための輸送任務をすでに9回遂行した。

米国の深宇宙探査は今後スペースXが開発した宇宙船スターシップが担当するとみられる。スターシップは6日午前7時50分(米中部時間)にテキサス州ボカチカのスペースXの発射場「スターベース」から打ち上げられた。これに先立ちスペースXは昨年4月と11月、今年3月の3回、スターシップ試験飛行を実施したが、すべて失敗した。

スターシップは全長50メートル、直径9メートルの宇宙船で、発射ロケットの「スーパーヘビー」(71メートル)を加えれば長さ120メートルを超える。これまで米国で開発した最大規模のロケット「サターンV」(110.6メートル)より10メートルも長い。

試験飛行が成功すればスーパーヘビーはスターシップを大気圏に進入させた後、メキシコ湾の水面に落下する予定だ。スターシップも大気圏に進入して試験飛行を行った後、インド洋に落ちる。飛行は過去3回と同じく無人で行われる。スペースXは「失敗した3回の試験飛行以降、スターシップの飛行安全性を高め、ソフトウェア・ハードウェアのアップグレードを実行した」とし「今回の飛行では軌道到達後のスターシップとスーパーヘビーの帰還と再使用能力を立証することに焦点を合わせる」と明らかにした。

スターシップは80-120人が搭乗できる宇宙船の役割をすると同時に、ロケットのように独自の推力で宇宙飛行ができるよう設計された。このような性能に基づき、今後は有人月着陸を越えて火星など深宇宙探査、火星植民地化任務などにも活用する予定だ。ここには火星を開拓して人類の移住を可能にするというイーロン・マスクCEOの目標が反映された。NASAも半世紀ぶりに宇宙飛行士を月に送る「アルテミス」プロジェクトの着陸船にスターシップを選択した。

こうした米国の動きは中国が世界で初めて月の裏側のサンプル確保に成功するなど宇宙探査力量を誇示した直後に行われた。中国国家航天局(CNSA)は4日、嫦娥6号がこの日午前、月の裏側のサンプルを採取した後に離陸して月軌道に再進入した、と発表した。

このほか嫦娥6号は装着された着陸カメラとパノラマカメラ、月土壌構造探知装置、鉱物スペクトラム分析装置で月の裏側の研究を行った。嫦娥6号は今後、月の軌道の帰還船に移され、25日に中国の内モンゴル自治区の着陸場に到着する予定だ。

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