筋肉が固まる神経疾患を患っている歌手セリーヌ・ディオン（５６）が「何も私を止められない」とし「私はできる限り、最善の状態になりたいし、エッフェル塔をもう一度見るのが目標」と話した。

２３日（現地時間）、米ＣＮＮと英紙ガーディアンなどによると、ディオンは前日公開されたＶＯＧＵＥ　ＦＲＡＮＣＥ（ボーグフランス）とのインタビューで、「奇跡的に治療薬が開発されてほしいという気持ちを持っていながらも、現実を受け入れようと努力している」と話した。

ディオンは「最初は自分に『なぜ私なの？　どうしてこんなことが起きたの？　私が何をしたっていうの？　これが私の過ちなのか？』と聞いたりした」として「だが、人生はあなたにいかなる答えも与えられない。あなたはただ人生を生きていかなければならない」と話した。

また「私は何らかの理由でこの病気を患うことになった。これを眺める方式について、私は２つの選択肢を持っている。運動選手のようにトレーニングをして本当に一生懸命働くか、それともスイッチをオフにして気にしないこと」と話した。

ディオンは「私は家にいる時、私の歌を聞きながら鏡の前に立って私自身に歌を歌ってあげる。私は頭から足先まで体と心を尽くして医療スタッフに協力することを選んだ。私はできるだけ最善の状態になりたいし、エッフェル塔をもう一度見るのが私の目標」と強調した。

ディオンは家族とファンが見せてくれた愛が自分にとって最も大きな力になったとし「私は良い医療スタッフと良い診療を全て持っている。さらに、私は自分の中にこれだけの力を持っている。私は、何も私を止められないということを分かっている」と明らかにした。

ディオンは、ライブ公演を再びできるとファンに約束することはできない状況だと打ち明けながらも「一つ、決して止まらないことがあり、それはまさに私の意志だ。それは情熱であり、夢であり、闘志だ」と語った。

カナダ出身のディオンは、映画『タイタニック』の主題歌で有名な『Ｍｙ　Ｈｅａｒｔ　Ｗｉｌｌ　Ｇｏ　Ｏｎ』など数多くのヒット曲を出し、世界最高のディーバと呼ばれたが、２０２２年１２月に全世界の患者が８０００人に過ぎない「スティッフパーソン症候群」（Ｓｔｉｆｆ－Ｐｅｒｓｏｎ　Ｓｙｎｄｒｏｍｅ・ＳＰＳ）という希少疾患の診断を受けたと明らかにし、予定された公演を全て取りやめてファンを悲しませた。

ディオンが患う病気であるＳＰＳは、筋肉が硬直し痛みが伴う痙攣が繰り返される神経疾患で、症状が悪化すると、運動能力を失う可能性がある