【社説】医大教授まで患者の元を離れるというのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.03.14 14:41
専攻医離脱事態が深刻な中、医大教授まで集団辞職の動きを見せている。大学病院の診療が教授中心に行われる現実で、患者の健康に対する深刻な脅威であることは間違いない。ソウル大学医大の教授が政府の変化を要求して「18日を基点に自発的退職届を提出する」と表明したことに続き、19個の医大教授非常対策委員会も15日までに辞職を決めると明らかにした。円光(ウォングァン)大学病院が4つの病棟の稼働を中断するなど現在医療現場は混乱を極めている。教授まで病院を離れるならば診療マヒ事態は避けられない。教授は政府の態度を批判する。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が「2000人増員」を発表してから「増員規模は交渉不可」の立場を守っていて妥協できないと主張する。これまで医師たちと政府は少しの譲歩もなしで崖っぷちに向かって走ってきた。極端な対立をやめなければ被害は国民にそのまま及ぶことになる。
生命の危険にさらされている患者の手を最後まで離してはいけないのが医師だ。特に医大教授は将来医者になる学生たちを教える。仁術を伝授しなければならない師匠が集団行動の予告で患者を窮地に追い込んでもいいのだろうか。ソウル大医大教授は18日を辞職の時点として定めた理由に対して「専攻医の退職届が効力を発生する日だから」とした。弟子の将来は心配するが、今すぐ治療が切実な患者は我関せずという言葉にも聞こえる。11日まで医師の集団行動被害申告・支援センターに受け付けられた患者被害の申告件数は472件にのぼる。手術の遅延329件、診療の取消79件だ。集計に反映されていない事例ははるかに多いことだろう。手術・治療を一刻も早く受けなければならない重症患者は不安な毎日を送っている。