【コラム】総選挙政局、大韓民国の将来(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.03.06 11:52
今年は世界60カ国余りで選挙が行われる。計25億人の住民が参政権を行使する「選挙の年」だ。選挙は民主主義の花だ。毛沢東は権力は銃口から生まれるといったが、エイブラハム・リンカーンの言葉のように「投票用紙(ballot)は弾丸(bullet)より強力」な力で権力に正当性を付与する。北朝鮮のように一党独裁が世襲化された政権までが投票という要式行為をとる理由だ。
近代的な選挙制度が登場して200余年が経過したが、まだ人類の半分ほどは前近代的な政治体制に苦しんでいる。民意が制度として定着した民主国家でも、政党政治と代議政治が新たな挑戦を受けている。大統領制度を最初に始めた米国でも、在任中の行跡が落第点を受けて落選しただけでは足りず、各種違法行為で起訴されたトランプ氏がまた共和党の選挙でトップを走る珍現象が代議民主主義の危機を示唆する。