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韓国ビッグ5病院「医師がいない」 2次病院「病床がない」…急患患者を“ピンポン”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.02.23 09:43
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韓国の専攻医ストライキ3日目、いわゆる「ビッグ5」〔ソウル大・セブランス・サムスンソウル・ソウル峨山(アサン)・ソウル聖母〕など上級総合病院で患者の診療および入院を拒否する事例が相次ぐ中、これもよりも小規模な1・2次病院でも「専攻医のストライキで診療が難しい」「重症患者は大学病院に行ってほしい」と言って互いに患者を押し付け合う「ピンポン現象」が起きている。

22日午前、ソウル西大門区新村(ソデムング・シンチョン)セブランス病院救急室前で生後1カ月の子どもを持つ30代キムさんが119救急隊員に救急室の状況を伝え聞くと不安と安堵が入り混じったため息を吐いた。子どもが夜中に熱を出して息をするのも苦しそうで、大雪が降った朝早くから複数の病院の救急室を転々としたが午前10時ごろになってようやく治療を受けることができたためだ。キムさんは「昨日未明から悩み、大きい病院には入れなさそうだったので2次病院に行ったが、そこで『大きな病院に行かなければならない」と言われたので再びセブランス救急室に来た」とし「専攻医ストライキでなかったらわざわざ2次病院に行かずに早くここに(セブランス病院)に来れたはずなのにただ時間だけを浪費してしまった」と話した。

 
政府と地方自治体が非常診療体系を稼動した公共病院でも救急診療の拒否が発生した。この日朝、94歳の父親が呼吸困難に陥り、ソウル大病院が運営するソウル市立ボラメ病院救急室に向かったユさん(68)は「病床がないため受け入られない」という救急隊員の言葉に脂汗をかいて近隣の冠岳区(クァナクク)陽地(ヤンジ)病院にいくことを決めた。ユさんは「父は25年間ボラメ病院に通っていたが、その間に診療を受けた記録がなく救急担当医師も困っていた」とし「高齢で集中治療を受けなければならない状況なのでもっと大きな病院に行かなくてはならないのにストライキのためにうまく行かないようだ。信じていた公共病院まで患者を断るので不安で仕方ない」と伝えた。

ボラメ病院は20日、公式サイトに「患者の安全を最優先に考えて非常診療体系を稼動した」としつつも「ボラメ病院所属の専攻医が勤務を中断して病院の診療に一部支障があると予想される」と公示した。同じ2次病院である汝矣島(ヨイド)聖母病院関係者は「2次病院ではあるが大学病院なので修練医(インターン)が多い『ビッグ5』の状況と違わない」とし「ここも聖愛病院など近隣の2次病院や療養病院側に手術患者を転院させる境遇」と話した。

実際にソウル内にある多数の2次病院は上級総合病院専攻医のストライキの余波を受けて診療余力がなかった。赤十字病院は今回のストライキ前には一日平均560件の外来診療を行っていたが、ストライキ以降は毎日30~40件診療が増えたという。22日午後訪れた赤十字病院内科では4人の教授が外来診療を行っていたが1教授当たり約10人の患者が待機中だった。待機中だったパクさん(53)は「もともと江北(カンブク)サムスン病院で胃潰瘍手術を受けたが、最近胃の調子が良くないため来院した」とし「近所の病院は信じられなくてサムスン病院に行けばストライキのせいで診療が後回しにされるのではないかと不安でここに来た」と話した。

赤十字病院関係者は「重症患者は手術の装備などが足りないか、私たちの手に負えないケースもある」とし「手術以降のドレッシング(創傷を覆うこと)や抗生剤投与程度が必要な患者だけ3次病院からの転院を受け入れることができる」と述べた。あわせて「2020年ストライキ事態と比べると軽症外来まではなんとか対応できてもストライキが長期化すると、重症患者は道端に横になることになるかもしれない」と懸念した。

そのため実際に江原道原州(カンウォンド・ウォンジュ)のある病院では最近入院患者や保護者から「医療ストライキによって救急状況発生時には上級病院への転院ができないため、死亡や健康悪化など患者の状態変化に対して責任を問わない」という誓約書をもらうことにした。

各級病院が患者をたらい回しにする状況の中、患者と保護者は不安を訴えた。肺がん・乳がん治療のために釜山(プサン)からソウルに遠征手術をしに来たAさんは19日、セブランス病院から手術中止の通知を受けた。Aさんは「釜山にも2次病院はあるが、地域よりは病院システムや装備が整っているソウルの大型病院のほうが信頼できるのは事実」としながら「釜山に行き来する時間と多くの費用がかかるにもかかわらずソウルに来たが、ストライキ以降は当てもなくその日を待つことになった。その間に病気が悪化するのではないかと思って怖くて不安」と話した。

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    2024.02.23 09:43
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    22日午後、ソウル西大門区(ソデムング)セブランス病院外来坑がん薬物治療センター受付カウンターに「待ち時間5時間」の案内が出ている。イ・アミ記者
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