「コリアンモンスター」柳賢振（リュ・ヒョンジン、３７）が１２年ぶりにハンファ・イーグルスに戻ってくる。

プロ野球ハンファの関係者は「柳賢振が事実上契約に合意した。球団は歴代最高待遇を約束した。公式発表を控えている」と伝えた。柳賢振は２０１２年にポスティングシステムを通じてメジャーリーグ（ＭＬＢ）に進出した。ＫＢＯリーグに戻る場合、元所属チームのハンファと契約しなければならない。

ハンファは柳賢振に総額１７０億ウォン（約１９億円）以上を提示したことが分かった。ハンファのソン・ヒョク団長は「最高待遇を提示したのは事実」と述べた。自由契約（ＦＡ）を含め複数年契約の従来の最高額は、梁義智（ヤン・ウィジ）が昨年斗山と契約した際の４＋２年・１５２億ウォン。２０２２年にメジャーリーグからＳＳＧランダースに復帰した金広鉉は４年・１５１億ウォンでサインした。

１９日にオーストラリアのメルボルンで１次キャンプを終えたハンファは２１日、２次スプリングキャンプ地の日本沖縄に移動し、実戦練習に入る。柳賢振は２１日に公式契約を発表し、現地訓練に合流するとみられる。

２０２２年の２回目のひじの手術後に復帰した柳賢振は昨年１１試合に登板し、３勝３敗、防御率３．４６だった。２０２０年からのトロント・ブルージェイズとの４年契約が終わり、またＦＡになった。球速は以前に比べてやや落ちたが、制球力や変化球駆使能力は相変わらずだ。

複数の球団が柳賢振に関心を見せた。しかし柳賢振と代理人スコット・ボーラスが満足するほどのオファーはなかった。年平均１０００万ドル以上の複数年契約を期待したが、条件を満たす球団はなかった。代理人のボーラスは「良い便りがあるだろう」と話したが、スプリングキャンプ開始時期までも行先地は決まらなかった。そして柳賢振は国内復帰を決心したという。

ハンファは今年または（新球場がオープンする）来年以降の復帰の可能性を念頭に置いて何度か柳賢振と接触した。ソン・ヒョク団長が柳賢振との連絡を取り続けた。公式オファーではないが、複数の経路を通じて復帰要請を伝えた。契約を考慮してサラリーキャップ（年俸合計制限）にも３０億ウォンほどの余裕を置いた。結局、柳賢振が復帰を決心し、ハンファの努力は実を結んだ。

２００６年にハンファに入団した柳賢振はデビュー初年度に最多勝（１８勝）、防御率（２．２３）、奪三振（２０４個）部門で１位となり、トリプルクラウンを達成した。新人王と最優秀選手（ＭＶＰ）にも選ばれた。その後も活躍を続け、ＫＢＯ（韓国プロ野球）リーグ通算１９０試合に出場し、９８勝５２敗１セーブ、１２３８奪三振、防御率２．８０という成績を残した。

柳賢振は２０１２年にポスティングを通じて２５３７万７７３７ドル３３セント（当時の為替レート基準で２８０億ウォン）の移籍料をハンファに抱かせてＬＡドジャースに移籍した。メジャー初年度の２０１３年に１４勝した柳賢振はその後、肩とひじ、尻を痛めたが、怪物のように復活した。２０１９年には東洋人で初めて防御率１位になり、ナショナルリーグのサイ・ヤング賞投票で２位になった。トロント移籍初年度の２０２０年にはアメリカンリーグのサイ・ヤング賞投票３位になった。メジャーリーグ通算成績は１８６試合７８勝４８敗１セーブ、防御率３．２７。

柳賢振が復帰するハンファは今年、期待を膨らませている。何よりも昨年、投手の文棟柱（ムン・ドンジュ）が新人王に選ばれ、チームのエースに成長した。昨年入団したキム・ソヒョンと今年入団した新人投手ファン・ジュンソもスプリングキャンプで好評を受けている。弱点だった野手陣も補強した。内野手の安致弘（アン・チホン）を迎え、２次ドラフトでキム・カンミンもスカウトした。