【社説】医師らは患者の健康を最優先という誓いを噛みしめなくては=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.02.20 17:57
ソウル大学病院、セブランス病院、サムスンソウル病院、ソウル峨山(アサン)病院、ソウル聖母病院の主要5病院の専攻医がきのう集団辞職に入り、医学部定員拡大をめぐる対立が患者の被害につながっている。セブランス病院では11歳の子どもの手術が取り消されるなど治療が緊急な患者の苦痛が加重される状況だ。韓国政府の警告にもかかわらず、全国の病院で専攻医が医学部増員に反発する辞表提出を強行している。
韓国は人口1000人当たりの医師の数が2.6人で経済協力開発機構(OECD)加盟国のうちメキシコの2.5人に次いで少ない。OECD平均は3.7人だ。韓国より状況の良い国も医師を増やすために力を入れてきた。ドイツ保健省のシュテフェン事務次官は「ドイツの医学部定員は十分でなく年内に5000人以上増やし、追加増員を議論中」と明らかにした。定員拡大に反対する医師はいないという。ドイツもやはり地方で医師が不足する現実が増員の背景だ。この20年間に医学部の定員を2倍に増やしてきた英国や38%増やした米国でも医師の集団行動はなかった。2008年から医学部定員を23.1%増やしてきた日本の場合、医師会が政策に反対意見は出してもストはしなかった。韓国だけが医学部増員の話が出ると医師らが集団行動をはばからない。