大谷翔平（２９）がメジャーリーグＬＡドジャースと年俸の９７％を１０年後に受けるという破格的な契約を結んだ背景が公開された。

米メディアのスポーツイラストレイテッドは１２日（現地時間）、「大谷の代理人は大谷がなぜドジャースとの歴史的な契約で多くの金額を後払いで受けることを望んだかを明らかにした」とし、大谷の選択の理由を伝えた。

大谷の代理人ネズ・バレロ氏は「大谷は、チームが勝つためのより良い機会を持てるように自分の年俸を後払いにするのはどうか、と先に提案した」と明らかにした。

バレロ氏はメジャーリーグ労使団体協約（ＣＢＡ）条項を調べたところ、選手が年俸をどれほど猶予できるのかに関する制限はなかったという。唯一の条項は、選手は最低年俸を受けるということだけだった。

メジャーリーグで選手が後払い条項を入れても概して１０－２０％水準という点を考慮すると、大谷の提案は異例だ。バレロ氏は「トップ級選手の誰もこのような契約を結んだことはない。大谷がこの話をした時に調べてみたが、このようなケースはなかった」と説明した。続いて「私は大谷と７年間を一緒にした。もう私は彼がすることに驚かない」とし「なぜなら彼は常に他人が行かない道を進むため」と話した。

バレロ氏は「大谷がするすべてのことは独特で、さまざまな面で深く考慮した結果だ。立派な精神を持つ人たちだけがチームの競争を助けるために『私（の年俸）はいい』と話す」とし「彼は選手の間で優位を占めるよりもチームの勝利のために補助的な役割をする選手として合流する」と強調した。

大谷は１０日、ＬＡドジャースと契約し、総額７億ドルのうち９７％を１０年後から受けるとし、ファンに衝撃を与えた。大谷がドジャースでプレーする１０年間、実際に受ける金額は２０００万ドルにすぎない。ＬＡエンゼルスでプレーした２０２３シーズンの大谷の年俸は３０００万ドルだった。

大谷が年俸を大きく減らしながらもＬＡドジャースと契約したのは優勝に対する渇望のためだ。大谷の年俸が後払いになれば、球団の立場では流動性を確保して大谷に支払う金額を他の選手に回せる。先発投手の獲得が必要なドジャースはオリックス・バファローズの投手、山本由伸を獲得するために注力している。

スポーツイラストレイテッドは「ドジャースと大谷の交渉過程をよく知る関係者は『大谷が契約書にドジャースに後払いで生じる利益をチームの戦力補強に使うという具体的な条項を望んだ』と明らかにした」と伝えた。