米プロ野球メジャーリーグ（ＭＬＢ）３年目の金河成（キム・ハソン、２８、サンディエゴ・パドレス）を恐喝・名誉毀損した容疑で訴えられた元野球選手イム・ヘドン氏に出国禁止措置が取られた。

警察によると、ソウル江南（カンナム）警察署はイム氏に対して出国禁止措置を取った。警察はこの日午後、すでに話を聞いた参考人４人以外の参考人１人を追加で呼んで調べた。この参考人は野球選手でないという。警察は近く被告訴人のイム氏を呼んで取り調べを行う予定だ。

これに先立ちイム氏は７日、ユーチューブチャンネル「カロセロ研究所」に出演し、「金河成選手がよくするのが私を無慈悲に殴ってひざまずかせることだった」とし、常習暴行を受けたという趣旨で話した。また「自分も知らないうちにガスライティングを受けていたようだ」とし「ひどく殴られたのは３回で、そのほか軽い暴行、酒の席で瓶を投げたり運転中に後頭部を殴るのは日常的だった」と主張した。

しかし金河成側はむしろイム氏が繰り返しキム氏に合意金を要求するなど脅迫をしてきたという立場だ。金河成は２０２１年２月にソウル江南（カンナム）の店でイム氏と酒を飲んで争いになった後、イム氏から繰り返し合意金を要求されていたとし、イム氏を恐喝・恐喝未遂の疑いで警察に告訴した。

金河成の法律代理人は８日、「イム氏は２０２１年当時、金河成が軍人身分である点を利用して脅迫し、合意金名目で金銭を要求した。金河成は直接・間接的に連絡をしたり不利益となるあらゆる行為をしないという条件でお金を渡した」と主張した。ＭＬＢ進出を控えていた金河成の飲酒事実が伝えられる場合、２０１８ジャカルタ・アジア競技大会の優勝で受けた兵役特例が取り消しになることもあると考え、イム氏に合意金４億ウォン（約４４００万円）を渡したということだ。

金河成側は「イム氏はまた金河成に連絡するなど合意事項を違反した」とし「追加の被害を防ぐために刑事告訴をするに至った」と述べた。