韓国環境衛星「千里眼2B号」…アジアの空気質をリアルタイムで観測
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.12.07 09:33
「ここ西海上に赤い帯が見えますよね? 中国で発生した高濃度のPM2.5(微小粒子状物質)が襲ってくるのです」。6日、仁川(インチョン)国立環境科学院環境衛星センター。観測モニターを見ていた環境衛星センターのイ・ドンウォン・センター長が画面の中の赤い帯の正体を説明した。毎朝出勤すると事務室の大きなモニター画面から見るのが彼の初めての日課だ。環境衛星「千里眼2B号」が観測したアジア地域の大気質を分析するためだ。同日、イ・センター長は画面をより綿密に調べた。中国で高濃度のPM2.5が襲ってくるという予報があるためだ。
イ・センター長は画面を指差して「前日までも南風が吹いて国内に流入する大気汚染物質を防ぐ役割を果たしたが、今日から西風が強くなり黄砂が混じった中国の高濃度の粒子状物質が入ってきている」として「衛星が観測した粒子状物質の情報を大気質統合予報センターと共有し、粒子状物質予報の正確性を高めることに活用する」と説明した。実際、同日、中国の発粒子状物質の流入で、全国の粒子状物質の濃度は西側地域から急速に上昇した。韓国環境公団の大気質情報サイト「エアコリア」によると、午後4時基準でソウルの一日平均PM2.5濃度は1平方メートル当たり40マイクログラム(1マイクログラム=100万分の1グラム)で「悪い(36~75マイクログラム/平方メートル)」だった。ソウル城北区(ソンブック)は昼間一時、PM2.5の濃度が84マイクログラム/平方メートルで「非常に悪い(76マイクログラム/平方メートル~)」を記録した。