【時視各角】李在明ブラックホールに吸い込まれた大韓民国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.12 11:30
入社2年目だった1997年12月4日付の中央日報の紙面は、国際通貨基金(IMF)との救済金融交渉妥結を伝えた。このうち「5つの大罪、財経院記者の告解」という5面の取材日記(記者コラム)が社内外で大きな反響を呼んだ。屈辱的な交渉過程を眺めた財政経済院(企画財政部の前身)担当記者が国家的な大危機の前に立った言論人としての自責の念を切々と綴った。▼1年前の経済協力開発機構(OECD)加入で先進国になったという政府の宣伝をろ過なく伝えた幻想流布罪▼政府の発表を検証なく伝えた単純中継罪▼日々減少する外貨準備高の現実から目を背けた真相無視罪▼反対と批判ばかりに熱中した代案不在罪▼国家経済が崩壊する可能性を観察できなかった観察不十分罪が「5つの大罪」だった。当時、政治部の先輩が「政治部の記者も大罪を告白しよう」と話すほど記事の反響は大きかった。
26年前のコラムを思い出したのは、最近の韓国政治が直面した大危機のためだ。当時の財経院担当記者のように政治部の記者としての自責の念が日々積もっていく。特に先週4日間の国会本会議の対政府質問ではあきれる光景が続いた。野党議員のレベルの低い質問は昨日今日のことではない。しかし野次を飛ばす野党議席に向かって「野球場に来られたのか」と堂々と返す国務委員の振る舞いも目を疑わせた。最悪の野党と最悪の国務委員の激突は地下100階まで墜落した大韓民国の政治の現実を要約していた。「政治部記者の5つの大罪をコラムで書きたい」と思わせるほどだ。