【コラム】核兵器脅迫が増えた金正恩の計算
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.08 16:04
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が先月29日、軍総参謀部訓練指揮所を訪問し、「韓国領土占領」訓練計画を点検した。金正恩は核兵器の使用に言及しなかったが、朝鮮中央通信によると、翌日に実施されたミサイル発射は「戦術核打撃訓練」だった。2日には「戦術核攻撃仮想発射訓練」のためのミサイル追加発射があった。北朝鮮が軍事基地攻撃に核兵器を使用すればぞっとする結果を招くことになる。
一部の評論家は、北朝鮮は朝鮮半島での核兵器使用で得る結果は自身の破滅という点をよく知っているため、実際に使用する可能性はない、と話す。しかしこうした仮定は危険だ。北朝鮮が韓国を戦術核で攻撃すれば、米国は自国の都市の犠牲を覚悟してまで戦略核で報復すると、北朝鮮指導部が実際に考えているかは分からない。韓国に対する北朝鮮の核攻撃の可能性を数値化するのは難しいが、その可能性がゼロでないのは明らかだ。