先月３１日の就任１周年記者懇談会で突然無期限断食を宣言した李在明（イ・ジェミョン）代表が３日で断食４日目に入った。李代表は昼には国会本庁前のテントの座り込み場所にいるが、夜には姿が見えない。通常「命をかける」という修飾語がつくほどの断食は抵抗の最も強い手段に挙げられる。しかし李代表の断食は従来の断食とは形式・内容の面で大きく異なり、「ウェルビーイング断食」（与党・国民の力）という批判も出ている。

＜１＞テントでの時間、代表室での時間

李代表の座り込みは午前１０時から午後１０時まで行われる。残りの１２時間、李代表は国会本庁の党代表室で休息を取るというのが民主党側の説明だ。「代表が外で眠れば党役員もテントを張らなければならず、国会警護官も徹夜勤務をしなければいけない」（民主党関係者）という理由だ。

このような野党指導者の断食は前例がない。２０１８年５月に「ドルイドキング特別検察官捜査」を主張して断食を行った当時の金聖泰（キム・ソンテ）自由韓国党院内代表は２４時間を国会本庁の前で過ごした。金院内代表は断食３日目に３０代の男の暴行を受けた後にも、８日目に呼吸困難で病院に緊急搬送された後にもまた座り込みをした。

同年１２月には「連動型比例代表制導入」を掲げて断食を行った孫鶴圭（ソン・ハッキュ）正しい未来党代表と李貞美（イ・ジョンミ）正義党代表も国会ロタンダホールに布団を敷いて断食座り込みを行った。２０１９年１１月に「高位公職者犯罪捜査処設置法撤回」を主張して断食した黄教安（ファン・ギョアン）自由韓国党代表も青瓦台（チョンワデ、大統領府）の前と国会本庁の外を行き来したものの野外にいた。

こうした「半分断食」をめぐり与党・国民の力のキム・イェリョン報道官は「国会本館内の某所で就寝するという李代表にすしの出前が届いているかもしれない」と指摘した。

＜２＞保温水筒と塩入れ容器

座り込みの場所にある水筒などにも関心が集まっている。李代表はこの日も座り込み場所でテーブルの上に置かれた食品容器から何かを取り出して口に入れたり、保温水筒に入った液体をガラスコップに注いで何度か飲んだ。ＳＮＳでは「タンブラーにスープのようなものが入っているのか」「健康管理をしながら断食するのか」などの皮肉が続いた。

保温水筒には温水、食品容器には塩が入っているというのが民主党の説明だ。実際、食品の容器には「ワイン塩」というラベルがついていて、その横の袋には「ニンニク塩」という書かれたビニールの袋もあった。李代表がテーブルの上に乗せて繰り返し口に入れていたのは「ガーリック塩」というある生活協同組合の製品という。

塩と温水は断食座り込みをする時に登場するメニューであり、脱水と電解質不均衡を防ぐための最小限の措置だ。ただ、民主党支持層は５年前の金聖泰元自由韓国党院内代表が断食座り込みで温熱マット、ホットパック、保温水筒を使用すると「野宿でなくグラマラスキャンプ」と指摘した。この日、李代表は保温水筒に関連して「私が何も食べず早く死ぬことを望んでいるのか」と話した。

＜３＞場外集会を並行

李代表は断食しながらも党務に取り組み、外部の集会にも抜けることなく参加している。李代表は２日午後に「尹錫悦（ユン・ソクヨル）政府糾弾汎国民大会」に参加し、３日には記者会見を開いて「日本の明白な国際法違反を正すべきだ」としてロンドン条約・議定書加盟国８８カ国に親書を送ると明らかにした。４日には国会で開かれる福島汚染水関連国際会議に出席する予定だ。民主党の関係者は「党務日程は消化するという李代表の意志が強い」と説明した。

与党側は「断食だけをすれば検察の取り調べに応じなければならないため、あえて日程を消化している」と批判した。実際、検察は４日に「サンバンウル対北送金疑惑」関連の容疑者として李代表を呼んで調べようとしたが、李代表側は「午後に福島汚染水関連会議がある」という理由で午前の２時間だけ応じると伝えた。

李代表の特異な断食を対し、国民の力側からは「断食の本当の目的は同情論と逮捕同意案の否決」（張東赫院内報道官）という主張が提起された。京畿大のチェ・ジン政治専門大学院教授は「断食自体がアナログ方式の闘争手段であり、真摯に臨んでも国民に感動を与えるのは難しい」とし「李代表はやることは全部やって、休む時は休みながら断食をしている。どの国民が真剣に受け止めるだろうか」と指摘した。