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就任後初めての日程で拉致被害者に会った韓国統一部長官「終戦宣言、絶対に推進しない」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.03 17:55
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韓国統一部の金暎浩(キム・ヨンホ)新任長官が3日、拉北者(北朝鮮によって拉致された人)・抑留者・国軍捕虜関連の民間団体と会って「北朝鮮が抑留者の生死確認などに一切対応しないが、しっかりと対応していく」と述べた。続いて終戦宣言については拉致問題解決を難しくさせかねないため「絶対に推進しない」とする政府の方針を明らかにした。

◇「北朝鮮が加える人権問題」

 
金長官はこの日午後、ソウル鍾路区(チョンノグ)政府ソウル庁舎長官室で6・25(韓国戦争、朝鮮戦争)拉北人士家族協議会の李美一(イ・ミイル)名誉理事長とイ・ソンウィ理事長、戦後拉北被害家族連合会のチェ・ソンリョン理事長、脱北民支援団体「社団法人ムルマンチョ」のパク・ソニョン理事長、2013年北朝鮮に抑留されたキム・ジョンウク宣教師の兄キム・ジョンサム氏ら5人に会った。先月28日に金長官が就任してから初の対外日程となる。

金長官は冒頭発言で「拉北者・抑留者・国軍捕虜問題は北朝鮮が我が国民に(被害を)加える人権問題」とし「北朝鮮は拉北者の存在を否認して抑留者の生死確認など一切対応せず関心がない」と指摘した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権が北朝鮮住民だけでなく韓国国民を対象にした人権弾圧の加害者である点を強調したのだ。金長官はそれとあわせて「政府が今後確固たる立場で対応しなければならない」と強調した。

金長官は続いて「統一部組織改編の一環として長官直属『拉北者対策班』を設置して関連問題を持続的かつ体系的に解決していく」と説明した。統一部は最近南北交流・協力分野を中心に定員の約15%を構造調整して拉北者、脱北民、北朝鮮人権関連機能を強化することにした。

◇「終戦宣言、絶対しない」

金長官はこの席で文在寅(ムン・ジェイン)政府が任期末まで推進した終戦宣言に対する否定的な立場も明らかにした。「終戦宣言が行われれば戦時拉北者、国軍捕虜問題は地に葬られる」とし「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府は終戦宣言を絶対に推進しない」としながらだ。

実際、文在寅政府が終戦宣言を積極的に推進した2021~2022年、北朝鮮人権団体では「やみくもに終戦宣言を推進するのではなく、北朝鮮に抑留された捕虜問題から解決しなければならない」という批判が強かった。いくら法的拘束力がない政治的宣言だといっても、ひとたび戦争終了を宣言してしまえば今後生存者や死亡者遺骸送還、抑留当時の真相究明作業ははるかに難しくなるという指摘だった。

金長官のこの日の発言は南北関係改善をこのような戦後処理問題よりも前に出さないという立場を確認したものだとみることができる。尹大統領も今年6月、文在寅政府を狙って「反国家勢力が終戦宣言の歌を歌い回っていた」と批判した。

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    2023.08.03 17:55
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    韓国統一部の金暎浩(キム・ヨンホ)新任長官が3日、ソウル鍾路区(チョンノグ)政府ソウル庁舎で拉北者(北朝鮮によって拉致された者)・抑留者・国軍捕虜の団体長および家族と撮影した記念写真。[写真 韓国統一部]
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