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戦術核弾頭シリアル番号まで露出…金正恩氏「生産拡大に弾みを」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.29 10:32
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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が27日、新たに開発した戦術核弾頭「火山31」を公開して核兵器の生産に弾みをつけるよう指示した。特に北朝鮮は彼らが保有する各種核兵器を統合運用する国家核兵器総合管理体系「核トリガー」プログラムを初めて公開し、韓米に対する核脅威を引き上げた。

北朝鮮官営メディアは28日、正恩氏が前日核武器兵器化事業を指導し、核武器研究所から党が提示した核兵器発展方向や戦略的方針にしたがって核武力強化のための最近の事業現況と生産実態について報告を受けたと伝えた。メディアは正恩氏が「武器級核物質生産を展望性を持って拡大し、威力ある核兵器を生産するために弾みをつけていかなければならない」と注文したと報じた。正恩氏はこの日、「核反撃作戦計画」と「命令書」を検討した後、「我々の核武力の徹底した対応態勢を固めていく事業で満足してはならず、核力量の絶え間ない強化のために努力しなければならない」と強調した。

 
◇北朝鮮、米露のように「核のカバン」保有の可能性

北朝鮮は正恩氏が新たに開発した戦術核弾頭「火山31」を点検する場面を公開し、壁面に8種類の投発手段に小型核弾頭を装着した図パネルを意図的に配置した。北朝鮮が露出させた8種類の投発手段は最近挑発に登場した600ミリ超大型ロケット砲、無人水中攻撃艇ヘイル、クルーズミサイル「ファサル(矢)2」および「ファサル1」、KN-24、KN-25、ミニ潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などだ。これらすべてが新戦術核の運搬手段とすることができるということだ。また、写真に戦術核弾頭のシリアル番号も露出させて該当の武器が実際に運用されていることを暗示した。

北朝鮮はこれまで核弾頭の小型化に成功したと主張してきたが、小型核弾頭の実物と名称を公開したのは初めてだ。この日公開した核弾頭は直径40~50センチ、全長90センチほどと推定される。大きさだけを見れば北朝鮮が主張してきた核弾頭小型化に成功した可能性がある。小さくて軽い弾頭をさまざまな手段に搭載することができるようになれば攻撃の様相は完全に変わる。固体燃料エンジンの場合、別途の発射準備過程を省略することができるうえに相対的に製作コストを抑えることができるため、探知・迎撃が難しい手段を通じて韓半島(朝鮮半島)全域に同時多発的核攻撃を加えることができる。

峨山(アサン)政策研究院のヤン・ウク研究委員は「北朝鮮が過去に公開したミラーボール型(2016年3月公開)と装具型(2017年9月公開)核弾頭の大きさを小型化し、小さな弾頭の中に装着することに成功した可能性がある」とし「もし北朝鮮が弾頭の重量を200キロ以下に抑えるところまで成功したとすれば該当の大きさと重さは北朝鮮の主張のように大型長射程砲等を通して発射できる水準とみられる」と話した。

科学技術政策研究院のイ・チュングン名誉研究委員は「この日公開された弾頭は北朝鮮が作ることができる最小サイズのインプロージョン型核弾頭で、爆発力は最大20キロトン(1キロトン=TNT火薬1000トンの爆発力)に達するだろう」と分析した。

また、北朝鮮は「核トリガー」と命名された核総合管理体系を公開した。これは正恩氏の命令を核攻撃部隊に送って核戦争を遂行するようにする指揮統制体系だとみられる。北朝鮮が米国・ロシアのように核攻撃暗号命令を直ちに確認して伝達する核のカバンを備えた可能性もある。

◇「満浦(マンポ)ウンハ工場、核物質抽出用硝酸供給」

統一研究院北朝鮮研究室のホン・ミン室長は「韓米当局に自分たちの戦術核運用に対する信頼性と使用の可能性などを認識させるための側面がある」と話した。

北朝鮮は最近行われた韓米軍事演習への対応次元で地上・空中・水中などさまざまな場所から模擬戦術核弾頭を搭載した各種新型ミサイルを発射して脅威のレベルを引き上げている。北朝鮮は28日にも核無人水中攻撃艇「ヘイル」の模擬爆発試験射撃と核空中爆発打撃方式の試験教育射撃訓練を実施したと明らかにした。北朝鮮はまた、前日平壌(ピョンヤン)付近から東海(トンへ、日本名・日本海)沖に発射した2発の短距離弾道ミサイル(SRBM)に対して地上対地上戦術弾道ミサイルで核空中爆発打撃方式の教育デモ射撃を行ったとした。

一方、米戦略国際問題研究所(CSIS)韓国部長が運営する北朝鮮専門サイト「分断を越えて(Beyond Parallel)」は27日、朝中国境地域の重要核開発支援施設を扱った報告書を出した。報告書によると、1975年から稼働中の満浦ウンハ工場は寧辺(ヨンビョン)核施設にプルトニウムなど核物質抽出に必要な硝酸などを供給する施設だ。報告書は「(この工場は)寧辺核施設にさまざまな化学物質を供給する主要供給処で、北朝鮮核インフラで重要だがあまり知られていない施設」としながら「特にプルトニウム239、六フッ化ウラン(UF6)などを抽出するための硝酸を供給している」と説明した。

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