#.先月、米ワシントンのホワイトハウスの前庭に暖房施設が備わった大型テントが設置された。マクロン仏大統領との夕食会に招待された約400人の客を迎えるための施設だった。行事場所はフランス国旗の色の赤・青・白の花で装飾され、テーブルにはフランス製のワイングラスが置かれた。米国がオーストラリアに原子力潜水艦を支援したことでフランスがオーストラリアと締結した潜水艦建造契約が破棄されたほか、インフレ抑制法(IRA)で欧州産自動車が差別を受けることになり、フランスでは不快感が広がっている状況だった。
バイデン大統領はマクロン大統領と執務室で2時間も対話し、「欧州を指揮する指導者」というリップサービスも惜しまなかった。そのためか、会談前に「IRAは非常に攻撃的な制度」と毒舌を振るっていたマクロン大統領の雰囲気も変わった。確実な結論はなかったが、IRAへの言及は消え、共同会見ではバイデン大統領に向かうフランス記者の鋭い質問にむしろ本人が代わりに答えたりもした。会談後には「懐疑的なにおいばかりを残したブロマンス」(ニューヨークタイムズ)という評価も出てきた。