現代自動車グループが東南アジア市場で未来航空モビリティ（ＡＡＭ）事業の拡張に乗り出す。鄭義宣（チョン・ウィソン）グループ会長の強力な意志でグループの指向点を完成車メーカーから、自動運転、ＡＡＭ、ロボティクスを網羅したスマートモビリティソリューション企業へのシフトを進めている中で、首都移転を推進しているインドネシアがこうした目標を実現する適地として浮上した。

現代自動車グループは１４日、インドネシアのバリでインドネシア新首都庁とＭＯＵを結び、現地でＡＡＭ生態系を構築する上で相互に協力することで合意したと明らかにした。ヒョンデ（現代自動車）のシン・ジェウォンＡＡＭ本部長（社長）をはじめ、インドネシア新首都庁のスサントノ長官らが参加した。

今回のＭＯＵはインドネシアが推進しているジャワ島のジャカルタからボルネオ島の東カリマンタンへの首都移転に足並みをそろえて関連ＡＡＭシステムを先取りするという構想で進められた。現代自動車グループは今後、新首都内のＡＡＭ導入計画を策定し、地上・航空を合わせた統合モビリティプロジェクトを検証する計画だ。スサントノ長官は「新首都にＡＡＭを導入するのは『生きた実験室』として学習と労働、ライフスタイルの新たな文化を創造するというインドネシアの哲学と合致している」と紹介した。国土が１万８０００以上の島で構成されるインドネシアの特性上、ＡＡＭの拡散も可能だ。鄭義宣会長は７月に訪韓したインドネシアのジョコ大統領と会いスマートシティと関連した対話をしている。

一方、現代自動車グループは今年初めにアーバン・エア・モビリティ（ＵＡＭ）と地域間航空モビリティ（ＲＡＭ）を合わせたＡＡＭ開発ロードマップを提示し親環境航空モビリティ機体を開発中だ。