韓国が短期的に米国の半導体サプライチェーンの再編戦略により積極的に米国市場進出を試みる一方、自主的にサプライチェーンの安定化にも出なければならないという提言が出た。

対外経済政策研究院（ＫＩＥＰ）は８日まとめた「米中半導体覇権競争の中で韓国半導体産業のグローバルサプライチェーン構造とリスク分析」報告書を通じてこのように明らかにした。

ＫＩＥＰは「新型コロナなどでサプライチェーンの崩壊を経験した米国としては半導体を含む主な核心産業のサプライチェーンを自国に保有しようとする強力な産業政策を推進している」として「特に、デジタル転換時代に爆発的に増加すると予想される半導体の生産工程において、これまで台湾をはじめとして東アジアに依存してきた生産後工程を米国内に設置しようとしている」と分析した。

ＫＩＥＰは「ジョー・バイデン大統領の行政命令により作成されたサプライチェーン報告書にも記されたように半導体が国家戦略産業として重要性もあるが、軍事安保レベルでも半導体の生産と管理をＴＳＭＣのような海外企業に任せることができないという判断」とし「国の安全保障が半導体サプライチェーンの変化の核心的な理由なので、このような政策が続けるなら半導体をはじめとする核心産業では米国中心の半導体サプライチェーンの形成が加速化する可能性が大きい」と話した。

ＫＩＥＰは「米行政府はリスクが大きい分野に対してはサプライチェーンをさらに安定的に維持するため、同盟国と安定的なサプライチェーン構築に取り組んでいる」として「このような観点からみれば、米国中心のサプライチェーンは同盟対非東盟の構図に二分化するだろう」と見通した。

また、「このようなグローバルサプライチェーンの変化に直面した韓国としては短期的には米国のサプライチェーン再編戦略に応じて積極的に米国市場への参入を図る必要がある」として「中長期的には特定国家に偏重されたサプライチェーンを分散させるために現在のサプライチェーン再編を企画する必要がある」と明らかにした。