【コラム】「心の中の龍」を捕まえなければインフレは日常化=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.07 15:08
13日の金融通貨委員会を控えて韓国銀行(韓銀)の悩みが深まっている。6月の消費者物価指数の上昇率は6%(前年比)に達した。通貨危機当時の1998年11月(6.8%)以降で最も高い。7、8月はさらに高くなるという予想もある。このため韓銀が今回の13日の金融通貨委で政策金利を一度に0.5%引き上げする「ビッグステップ」を踏むという見方が出ている。韓銀が歩んだことがない道だ。
しかし急激に悪化する消費心理と景気減速、家計負債の衝撃が負担だ。6月の消費者心理指数(CSI)は前月比6.2ポイント下落した96.4だった。企業の景況感指数など体感景気を表す指標も一斉に落ちている。このため一部では「ビッグステップ」ではなく「ベビーステップ」(0.25ポイント引き上げ)にとどまるという見方も少なくない。
インフレは景気を人質にする悪党だ。インフレを抑えるためには通貨緊縮(利上げ)が必要だが、むやみに撃てば人質の景気がけがをする。さらに金利決定が景気に及ぼす影響はすぐには確認されない。普通6カ月以上が経過してこそ正確な効果が分かる。このため金利政策は冒険と決断の領域ともいえる。中央銀行がいつも通貨政策の決定に頭を悩ませる理由だ。