【コラム】経済危機の台風の中の韓国経済(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.22 12:03
資本自由化が進展した1990年代以降、米国が金利を大幅に引き上げるたびに世界は資本流出と景気低迷、そして金融不良で危機を体験した。韓国経済もまた、1997年の通貨危機を体験し、2008年の金融危機当時も資本流出で通貨が急落するミニ通貨危機を経験した。最近米連邦準備制度理事会(FRB)は5月のインフレ率が8.6%と高く持続したことから金利を繰り返し大幅に引き上げた。FRBは5月には22年ぶりに0.5%の利上げをしたのに続き、6月には28年ぶりに0.75%の大幅利上げを行った。これによりすでに1.50~1.75%まで上昇した米国の政策金利は今年末には3.4%を超えると予想される。
過去と違い半導体の競争力が高く外貨準備高も4500億ドルあるなどファンダメンタルズが堅固で懸念する必要はないという見方もあるが、米国の利上げの衝撃を過小評価するのは危険だ。まず家計負債が大幅に増えており、不動産バブルもまた生成されているためだ。さらに家計負債が国内総生産(GDP)で占める割合は104%と主要国で最も高い。ここに最近の住宅価格急騰で不動産バブルが起きておりインフレ率も当分5%台に高まるものとみられる。