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【時論】韓日歴史和解5カ年計画を作ろう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.04 10:00
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近く尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が発足する。東アジアの平和を望む筆者は文在寅(ムン・ジェイン)政権の5年間で最悪になった韓日関係を新たな大統領が回復できることを望む。これまで韓日関係には保守が、南北関係には進歩が熱心だったが、この2つの関係は関連している。金大中(キム・デジュン)元大統領はこうした事実を最もよく認識した大統領だった。実際に金大中時代には南北関係も韓日関係も最高潮だった。

相手を正しく知ってこそ敵対でも屈従でもない互恵関係を作ることができる。進歩だけでなく保守政権の大統領も韓日関係管理に失敗した原因は日本に対する知識不足とそれにともなう判断ミスにあった。ホワイトリスト輸出規制後の日本に対する敵対政策も文政権と近かった学者の誤った診断が招いた。日本の規制は文政権を倒す意図だという根拠のない主張もあった。だがメディアも政府もこうしたあきれた主張に振り回された。

 
韓日関係悪化の底辺には慰安婦被害者問題がある。1991年の最初の慰安婦証言から四半世紀ぶりの2015年12月に当時の朴槿恵(パク・クネ)政権が苦心の末に達成した「韓日合意」により設立した和解・癒やし財団を文在寅政権が解散し日本の疑いは不信として固まった。1965年の韓日請求権協定を否定した2018年の韓国大法院(最高裁)の徴用判決は日本の民間レベルにまで不信を拡大させた。文政権はその時になって判決と距離を置いたが、事態収拾が可能な時間はすでに過ぎ去った後だった。

関係回復と問題解決には意志だけでなく争点に対する正しい理解が必須だ。同時にこじれてしまった構造と原因に対する分析も必要だ。簡単な解決を性急に図るよりは歴史問題をしっかりと検証し接点を見いだせる長期的システム構築を提案する。過去に韓日両国は歴史共同研究委員会を作り接点を見いだすために努力したこともあるが結局失敗した。学者だけの密室討論を超えた空間が必要だ。

10年前には韓日両国政府が徴用者名簿を返還し被害者の慰霊行事を行うなど交流し協力した。そうした過去の記憶を生き返らせれば両国が共同で研究して共通教材を作ったりもできる。問題解決を指向しつつも時間を十分に置いて歴史問題に対する理解を国民もともに積み上げられるようにすべきだ。その過程で当然両国メディアの参加も必要だ。

韓日合意が支援団体の非難だけで座礁したのは事態に対する国民の理解が深まる前に突然なされたためだ。韓日合意の中心は「謝罪と補償」だった。不可逆的解決という言葉も日本が蒸し返すことがないよう韓国側で提案したものだった。それでも慰安婦被害者支援団体が少女像撤去協力という話だけ強調したためにより重要な核心が遮られた。1990年代後半に日本の首相の謝罪の手紙文を聞いて泣いたおばあさんは声を出せないまま残念ながら死去した。文政権の5年間に27人が死去しいまでは11人残った。

支援団体と文政権が主張してきた法的責任とは研究がまだ不十分だった時代に導き出された主張だ。法的責任だけが最高の価値であるのではない。1990年代に多数が謝罪する気持ちを持っていた日本国民がいまはそうでないならば日本に対する批判とともにもう慰安婦運動の失敗も振り返らなければならない。支援団体の声に遮られ当事者の声がまともに伝えられないことはもうあってはならない。

歴史問題に安定的に対応可能な官民のシステムが稼動するならば、新しい問題が発生するたびに両国政府が対立しなくても良い。「歴史和解5カ年計画」でも作って5年ごとに成果を点検して50年でも100年でも運用すれば良い。重要なのは東アジアの歴史和解を構成員自らが成し遂げるという意志だ。

朴裕河(パク・ユハ)/世宗(セジョン)大国際学部教授

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