【コラム】韓中関係の悪化は韓米同盟の発展にも良くない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.03 11:51
政治学者フランシス・フクヤマは、著書『歴史の終わり』で世界の価値体系は民主主義に収れんされると予想したが、現実はむしろ暗鬱な見通しを提示している。スウェーデン民主主義研究所(V-Dem)は「例年民主主義報告書」で政治体制を自由民主国家と選挙民主国家、選挙独裁国家、閉鎖独裁国家に分類する。V-Demの報告書によると、昨年世界民主主義の水準は冷戦終息前だった1989年の水準に後退し、民主主義の状況は30年前に墜落した。
世界人口の70%に当たる54億の人口が独裁体制の下に住んでいる。この中で選挙独裁国家に34億人、閉鎖独裁国家に20億人が住んでいる。自由民主国家数は2012年に史上最多(42カ国)だったが、昨年には過去最低水準(34カ国)に減少した。
報告書は権威主義・共産主義体制に対する民主主義と市場経済の勝利と評価されてきた東西冷戦の終息が触発した世界的民主化の波が激しい逆風にさらされて退歩してきたということをはっきりと説明する。