◆成果出せない外国製ビューティーセレクトショップ

これまで韓国はビューティーセレクトショップの不毛地と見なされていた。

ベルフォート（ＢＥＬＦＯＲＴ）・オントゥレ（ＯＮＴＲＥＥ）などプレステージ・ビューティーセレクトショップはもちろん、ヘルス＆ビューティーショップ（Ｈ＆Ｂ）形態の英国ブーツ（Ｂｏｏｔｓ）・ロブス（ＬＯＨＢｓ）・ララブラ（ｌａｌａｖｌａ）など多くのビューティーセレクトショップが韓国市場に挑戦状を出したがほとんどがこれといった成果を出すことができないまま撤退するか事業を縮小した。

専門家はこれらセレクトショップが中低価格化粧品はオリーブヤング、高級化粧品はデパートという二分法構図を破ることができないことを敗因に挙げる。特にセフォラの場合、ビューティープラットフォームとしての差別化に失敗したという評価が出ている。ある業界関係者は「セフォラに行けばどんなブランドがあるのか、イメージがわかないという話が聞かれる」とし「特化商品の不在でセフォラだけの競争力を構築できず、ここに不十分なオンライン連係戦略と価格競争力の低下などが重なって成果を出すことができないでいる」と分析した。

もちろん新型コロナの影響もあった。セフォラが韓国に進出してから数カ月後に新型コロナの悪材料が襲い、個性ある色調のメイクアップブランドで初期マーケティング戦略を立てていたセフォラはマスクという変数に対応しきれなかった。特にセフォラ・シコルなどプレステージ戦略を取るビューティーセレクトショップの核心である「体験」をショップで全くできずダメージが大きかった。シコル関係者は「シャネルやディオールのように良く知られた名品ブランド中心ではなく、ＳＮＳで有名な製品や海外のあまり馴染みがないブランドを紹介する場合が多く、ショップに来て直接体験することが不可欠」としながら「新型コロナによる衛生問題のために、化粧品の使用感を直接感じる体験ができず、（セレクトショップが）厳しい状況に置かれたのは事実」と説明した。

韓国市場に対しての無理解も一因だった。ビューティー専門コンサルタントのチン・ジョンイム氏は「韓国はグローバル化粧品市場ですでに『革新』市場に分類されるほど化粧品消費が成熟した国」とし「セフォラが商品の差別性やオン・オフライン連係戦略などで韓国消費者の期待水準に至っていないのは事実」と解説した。

世界最大「セフォラ」も大苦戦…韓国ビューティーセレクトショップの残酷史（１）