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【コラム】優しさが消えた社会=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.20 14:04
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ソウル新村(シンチョン)駅8番出口に「スックおばあさん」が登場したら春が来たという信号だ。おばあさんは大きな青のビニールにヨモギやタラの芽、セリなど、春が旬の野菜を所狭しと並べて商いをする。大型スーパーの容器にきれいに包装されて「管理された」ナムルとは大きさも色合いも味も次元が違う。薄めに溶いた、香りは豊かで濁りのないテンジャングク(味噌汁)に入れればそれだけで春になる。タラの芽も赤ちゃんの太ももくらいにふっくらしたものが可愛くて、あたたかい気持ちになる。本当の名前は知らないが、便宜上「春おばあさん」と呼んでいるこの人には鉄則が一つある。現金だけで勘定をするということだ。脱税を狙った利潤最大化、このような大層な理由ではない。最初はどうしたらいいのか分からず口座振込をしようとしたところ、「ああ、私はそういう複雑なことが分からないから」と言って断られた。「ただ現金が楽だから」というのが春おばあさんの理由だ。

おばあさんはその多くの荷物を背負って家にどうやって帰るのだろう。実は本当は金持ちなので運転手が運転する高級セダンに乗って帰宅するのかもしれないが、とにかく一部のバスは乗車できないと思う。別名「現金のないバス」が増えているからだ。交通カードだけが使えるこのバスは徐々に増える傾向にある。昨年10月、8本の路線を試験運行し、今年1月から本格的に開始したソウル市は該当の路線を増やしてきた。現金がない場合には口座振込をする方法もあるとはいえ、春おばあさんのような人々には納得できないことだ。もちろん釣銭を計算しようとして安全運行の邪魔になったり、現金を通した不正乗車をなくすことができたりという長所も明らかにある。だが、春おばあさんのような人々はどうするのだろうか。このような人たちも少数ではあるが厳然たる社会の構成員だ。便利さと効率性を最大化しようとして、少数の状況をあまりにも簡単に無視しているのではあるまいか。これもまた、ある種の暴力になりえるということも知らないまま。

 
全国障がい者差別撤廃連帯の出勤途中下車デモが論争になっている。来月10日になれば与党になる政党「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表が「非文明的な不法デモ」と呼んだが、彼らに与えられた環境はそれ自体が文明から距離があるのではないだろうか。出勤途中のデモを喜ぶ人はいない。それでも彼らがなぜあえてこのような方法を選んだのか、その理由を先に考えてみる優しさを私たち韓国社会は忘れてしまっているのではないだろうか。

進化人類学者のブライアン・ヘア氏とヴァネッサ・ウッズ氏は「適者生存」ではなく、「優しさの生存」を著書の題名に選んだ。『優しくなければ生き残れない』と翻訳されたこの本は、人類を救うのは親しさであることをさまざまな例を挙げて証明している。だが、あえてボノボの事例をあげなくとも、世知辛さが暴力であるのは常識だ。

全国障がい者差別撤廃連帯のデモを非難する前に、なぜそうしなければならなかったのかを顧みる優しさは2022年の大韓民国には贅沢なのか。来年、新村駅8番出口に春おばあさんが登場するときは少しでも良くなっていますように。20日は障がい者の日だ。

チョン・スジン/トゥデイ・ピープルチーム長

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    2022.04.20 14:04
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    新村(シンチョン)駅8番出口に広がった春。現金だけで買える。チョン・スジン記者
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