【コラム】独仏の戦争のわだかまりぬぐった学生交流、韓日でも通じるか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.16 10:48
文化が外交をリードしたケースだ。その背景には指導者の努力が隠れている。フランスと西ドイツはその1年前の1963年1月23日にフランス大統領官邸であるパリのエリゼ宮で両国友愛条約を締結した。エリゼ条約と呼ばれるこの条約に基づき両国の大統領と首相、外相、国防相、教育相、軍参謀長は毎年会談を持つことにした。
注目すべき点は、この条約で仏独青年センター(FGYO)を開設した点だ。FGYOは両国政府の財政支援を受けながらこれまで36万回の学生交換プログラムを稼動した。これを通じ900万人の両国の青年・青少年交流を支援した。1870~71年の普仏戦争、1914~18年の第1次世界大戦、1939~45年の第2次世界大戦、1947~56年の戦後フランスの独ザールラント占領などで両国間に積もった怨恨・敵がい心・敵対感はこれを通じて相互理解に変わっていった。2003年にエリゼ条約40周年を迎え集まった両国青年議会フォーラム(YPF)代表は両国共同の歴史教科書を作ろうというアイデアを出した。フランス教育省とドイツ外務省が支援して2006年に独仏共同歴史教科書が誕生した。