【時視各角】ロシア制裁への異なる視点
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.02 14:27
25日、国連本部安全保障理事会では意外な状況が見られた。米国主導のウクライナ侵略糾弾決議案にロシアが反対したのはもちろん、中国のほか、親米国家のインドとアラブ首長国連邦(UAE)までが棄権票を投じた。特に米国・日本・オーストラリアと共にクアッド(Quad)を結成したインドが棄権したという事実は西側に大きな衝撃を与えた。ロシア罵倒と制裁に反対する国も少なくないことが表れたからだ。
人間は白黒論理にはまりやすいが、現実はそれほど簡単なものではない。ロシアのウクライナ侵略には米国の責任も少なくない。1990年の東西ドイツ統一当時、米国のジョージ・H・W・ブッシュ大統領はソ連のミハイル・ゴルバチョフ共産党書記長にNATO(北大西洋条約機構)を東進させないと約束した。その米国が最近「NATOの扉は常に開かれている」と急変し、戦争のきっかけを作った。さらに優柔不断な態度を見せた。ロシアを激しく非難しながらも、最初から軍事介入はないと一線を画した。道を開く格好になった。