マグネシウム大乱に欧州車ぐらつく…チャイナリスク、世界が悲鳴(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.11.16 07:31
欧州は中国のマグネシウム減産にふらついている。マグネシウムはアルミニウム合金の原材料で、自動車の車体、自動車用シートフレーム、航空機などになくてはならない原料だ。特に車両軽量化が急がれる電気自動車に必須だ。中国は世界のマグネシウムの85%を生産・供給する。中国は脱炭素政策と電力難を理由にマグネシウム生産量を通常の40%に減らした。中国官営環球時報の英文版であるグローバルタイムズは「中国のマグネシウムの半分以上が欧州に輸出され、ほとんどの輸出量の最終目的地はドイツ」と報道した。欧州の自動車、金属、包装業界はマグネシウムの在庫が今月中に底を突くとみている。ドイツのメルケル首相とチェコのバビシュ首相は先月の欧州連合(EU)首脳会議で「中国がマグネシウム生産を拡大しなければ自動車生産が中断されかねない」と懸念を表明した。
中国との真っ向対立を継続する米国は中国のレアアース戦略物資化の動きに対する対策に出た。レアアースは「先端産業のビタミン」と呼ばれる17個の元素物質を合わせ称する。電気自動車、風力発電タービン、携帯電話、航空機部品、光学レンズ、コンピュータディスク、永久磁石、石油触媒剤など先端産業だけでなく、ミサイル、ステルス戦闘機、レーダーなど各種軍事用装備と兵器製造の核心原料だ。中国のレアアース埋蔵量は世界の57.7%だ。レアアース備蓄量、生産規模、輸出量で圧倒的1位だ。バイデン米大統領は半導体とともにレアアースのサプライチェーンを検討するよう大統領令を出し、19州に埋蔵されたレアアースを再生産する方策を探すなどサプライチェーン構築プロジェクトを進行中だ。