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孫正義、韓国宿泊予約プラットホームに1兆ウォン投資

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.12 09:06
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ソフトバンクグループの孫正義会長率いるソフトバンク・ビジョン・ファンドが韓国で2度目の大規模投資対象を選んだ。韓国の宿泊予約市場で1位のヤノルジャだ。

英フィナンシャル・タイムズは10日、ソフトバンク・ビジョン・ファンドがヤノルジャに8億7000万ドル(約956億円)を投資しヤノルジャの株式10%を取得することにしたと報道した。同紙は現在両社が詰めの段階で協議を進めており、今月中に契約を締結するだろうと伝えた。ソフトバンク・ビジョン・ファンドはソフトバンクがサウジアラビア政府系ファンドと共同で設立した投資基金だ。金融投資業界ではヤノルジャが今回の投資契約を終えればクーパンのように韓国ではなく米国の証券市場での上場を推進する可能性があると見ている。

 
業界では神話誕生を期待する雰囲気もある。ヤノルジャのイ・スジン代表(43)は幼少時代に生活が苦しかったと業界では知られている。彼は普段から「貧しかったので成功したかった」という話をたびたびしているという。20代初めの時期には生活費を節約するため宿泊を提供される条件でモーテル従業員として働いた。宿泊管理だけでなく客室清掃もした。当時イ代表はモーテルで働きながら感じた点をまとめてインターネットのコミュニティサイトに上げた。この時の経験がヤノルジャ創業の「礎」になった形だ。

孫会長のソフトバンク・ビジョン・ファンドは2015年に10億ドルを始まりにクーパンに総額30億ドルを投資した。クーパンが毎年少なくて数千億ウォン、多くて1兆ウォン以上の赤字を出していたことを考慮すれば果敢な決定という評価を受けた。クーパンは3月に米ニューヨーク証券取引所に上場した。クーパンの上場後、ソフトバンク・ビジョン・ファンドは20兆ウォン以上の収益を出したものと金融投資業界はみている。

金融投資業界ではこれまで中国のスタートアップに多くの関心を見せてきた孫会長が韓国に目を向けたのは、中国の投資リスクが大きくなった影響が少なくないとみている。ソフトバンク・ビジョン・ファンドは「中国版ウーバー」と呼ばれる配車サービスの滴滴出行に12兆ウォンを投資した。滴滴出行は先月30日にニューヨーク証券取引所に上場した。だが中国政府は国家安保関連容疑を理由に滴滴出行のアプリケーションを中国のスマートフォンアプリマーケットから削除させた。滴滴出行の株価は1日に16.4ドルを記録したがその後4日連続で下落した。この期間の株価下落率は30%を超えた。だが9日には7%以上の反騰に成功した。

孫会長の今回の投資決定はいつか新型コロナウイルスが沈静化すれば旅行需要が急速に増えることに備えたものという話も業界から出る。ヤノルジャは昨年売上額が1920億ウォンで1年前より43%増加したと明らかにした。昨年の営業利益は161億ウォンだったと説明した。2019年の62億ウォンの赤字から黒字に転じたという意味だ。金融監督院電子公示システムで確認可能な2019年の連結財務諸表基準でヤノルジャの売上額は2450億ウォン、営業赤字は100億ウォンだった。

旅行業界では新型コロナウイルス前の海外旅行需要をヤノルジャがいち早く国内旅行で吸収したとみている。高級ペンションと一流ホテル関連情報でホテルでのバカンスを望む顧客をつかんだということだ。2月の旧正月連休期間にヤノルジャのペンション利用率は昨年の旧正月連休と比較して69%増えたと同社は明らかにした。

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