コロナワクチンに笑った韓国観光業界…デルタ株の感染拡大にうなだれる
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.29 18:02
新型コロナウイルスの感染拡大傾向が弱まり底を打ち、業況が上昇すると期待された観光業界が、デルタ型変異ウイルスの世界的な感染拡大で再びうなだれている。主要航空会社と旅行会社の株価はすでに下落傾向に転じており、再び人員削減を始めた所もある。
観光業界の意見を集める大韓商工会議所観光産業委員会は29日に会議を開き、韓国政府による支援の延長を訴えた。委員長を務める大韓航空のウ・ギホン社長は、「世界的にワクチン接種率が高まり、日常への復帰に対する希望は大きくなっているが、観光業界はまだ温もりを感じにくい。これ以上持ちこたえる余力が多くない観光業界に政府の積極的な政策支援が必要だ」と明らかにした。この日の会議にはハナツアー、朝鮮ホテル・アンド・リゾート、ホテルロッテ、韓進(ハンジン)観光の代表らが集まり同様の声を上げた。
航空・旅行業界の最も大きな懸念は海外観光出入国者が増えにくい状況という点だ。この日の会議で発表者として出た韓国文化観光研究院のキム・ヒョンジュ観光政策研究室長は「国別のワクチン接種率の格差、変異株ウイルスの出現などにより世界の旅行客の足は依然として途絶えており、旅行業回復のシグナルを見つけるのは難しい状況」と話した。業界は2023年が過ぎてこそ完全に回復されるとみている。