【コラム】米国は天使でも悪魔でもない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.28 12:02
韓国を助けた恩人は米国だ。第二次大戦直後、米軍兵士は見たことも聞いたこともない韓国に来て38度線南の旧日本軍23万人を武装解除させた。しかし、米国は韓国を危険にも落とした。「韓国は戦略的価値がない」として米軍5万7000人を1949年6月全員撤収させた。ソ連との全面戦争が起こる場合の戦力損失を防ぐため、日本に送ったのだ(『6・25韓国戦争と米国』ナム・シウク著)。金日成(キム・イルソン)がスターリン・毛沢東と合作して南侵する背景を作ったわけだ。その年11月、マッカーサー司令部のG-2(情参謀第2部)に配属されたシュナーベル大尉は「極東情勢説明会に参加したが、ブリーフィング将校は来年夏、北朝鮮が南侵して韓国を征服するという感じを伝えた」とした。米陸軍部は「北朝鮮が南侵しても韓国を軍事力で支援しない」と釘を刺した。
実際に、1950年北朝鮮が南侵すると、意外にトルーマン元大統領とアチソン元国務長官、マッカーサー元国連軍司令官が5日ぶりに米国の地上軍派兵を決めた。米国は178万9000人の兵力を韓国に送った。戦死・死亡3万6574人、けが人10万3284人、行方不明7578人、捕虜7245人という犠牲を余儀なくされた。トルーマンは米国記者たちから「重要でもないと考えてあきらめていた国の戦争になぜそのように早く介入することができたのか」という質問を受けた。米国の矛盾的な決定は今でも納得し難い。