【コラム】文大統領のレームダックが始まるのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.17 12:05
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は一度決心すれば考えを簡単には曲げない。周囲の人たちによると、その考えを変える魔法が一つだけあるという。「そうすれば政権の再創出が難しくなりそうです」という表現だ。14年前の「親盧廃族」トラウマに触れるのだ。昨日、文大統領は「LH(韓国土地住宅公社)事態で誠実に暮らしている国民に大きな虚脱感と失望を与えた」と陳謝した。民主弁護士会・参与連帯の暴露から2週間後、そして9回目の公式言及で初めて出てきた謝罪だ。誰かが「LHの謝罪なしにソウル・釜山(プサン)市長選挙は厳しい」と建議したのではないだろうか。
LH事態はチョ・グク事態と比較すると全く違う状況だ。以前なら進歩側の「ごまかし」と陣営対決で簡単に制圧していたはずだ。卞彰欽(ビョン・チャンフム)国土部長官がラジオ番組に出て「保守政権当時も不動産投機があったが、我々だけが悔しい思いをさせられる」と「被害者コスプレ」をすれば、キム・オジュン氏が「何かにおう」という陰謀説で相槌を打ったはずだ。柳時敏(ユ・シミン)氏も同じだ。彼は東洋大コンピューター証拠の隠滅について「むしろ検察がいたずらできないようにした証拠保全」と発言したことがある。今回も同じ論理で「財閥のような民間の不動産投機より、むしろ公企業LH職員の投機がはるかによい」と言い張っていたかもしれない。
青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)と民主党にとってLH事態は非常に厄介だ。同じ側の民主弁護士会と参与連帯が暴露したため反撃するのが容易でない。さらに「不動産投機との戦争では決して負けない」(2020年の新年の辞)、「不動産一つは自信がある。狂ったような家賃もわが政権ではない」(2019年11月の国民との対話)と発言した文大統領の大口が逆風にさらされている。