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【コラム】社会主義に代わる中国愛国主義が韓流をバッシング

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.30 13:31
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初めはヒョリだった。芸名として「マオ」はどうか、と持ち出した話が問題だった。中国の怒りが一瞬にして沸点に達した。建国の主役・毛沢東を単なる娯楽のネタとしてみなしたのはないかとしていきり立った。8月のことだった。

10月初めにはBTS(防弾少年団)が俎上にのせられた。バン・フリート賞の受賞所感で韓米が経験した苦難の歴史を記憶すると話したが、中国ネットユーザーがこれに対して問題提起した。韓国戦争(朝鮮戦争)当時の中国人民支援軍の「高貴な犠牲」を無視したとして反発した。

 
その1カ月後にはBLACKPINK(ブラックピンク)をバッシングの標的にした。濃い化粧をして素手で赤ちゃんパンダを触って、パンダの健康を危険にさらしたとして非難した。

中国のあきれる韓流スターバッシングが繰り返し起きている。翌月にはまた誰かが中国の標的になるかも知れないのだ。これほどになれば故意性を疑わざるをえない。

中国内の韓流スターバッシングは一連の過程を経る。ネットユーザーが先に問題を提起し、続いて愛国主義を売る新聞「環球時報」がこれに加担する。

環球時報は中国共産党機関紙「人民日報」の傘下にあるが、大衆的な人気はこちらのほうが高い。読者が多く、それだけ影響力が大きいということだ。環球時報は論争をあおり、問題を中国制度圏の言論の枠組みにはめ込む。続いて環球時報の英字紙「Global Times(グローバル・タイムズ)が加勢する。すると中国の韓流バッシングは英語バージョンとして国際的に紹介される。

事実、中国の他国バッシングは昨日今日のことだけではない。韓国だけが叩かれているわけではない。毎日のようにで中国メディアには中国がどの国をどのようにこらしめたという話が登場する。

最近、最も多く叩かれている国はオーストラリアだ。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)事態の起源に関連し、中国を狙った独立的な調査を主張したのが罪(?)だった。オーストラリア産のワインや石炭、木材など各品目の中国輸出が次々と不許可になっている。

国家がこれなのに、いわんや企業をや。昨年ベルサーチやグッチなどのグローバルブランドはどこも中国で一度痛い目に遭った。香港を中国と分離して表記し、中国で不買運動のターゲットになったのだ。

米プロバスケット(NBA)のヒューストン・ロケッツのダリル・モーレイGMが香港デモを支持する発言をし、NBAの中国中継が取り消しになる事態となった。中国ではなぜこうしたことが起こるのか。背後に隠された中国の「愛国主義」を指摘せざるをえない。愛国主義はもちろん時代と国家を問わず存在する。ところが中国の愛国主義は格別だ。特に習近平国家主席執権以降は。なぜだろうか。中国共産党の執権政党性を維持する手段として愛国主義を活用しているためだ。

中国は1949年建国から40余年後に襲った1991年のソ連解体で大きな衝撃を受けた。社会主義国家の長兄だったソ連の崩壊で、中国もまた風前の灯火の危機に処した。フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』が流行し、中国もまもなく消える運命のようにみえた。中国はその後必死にソ連解体の経験を研究した。そして教訓を導き出した。概略で次のような内容だ。

ソ連の悲劇は米国に軍事力が遅れていたから起きたのではない。同じような水準だった。経済は問題があったものの十分に耐えられた。直接的な崩壊要因ではない。それでは何が問題だったか。中国はソ連の最大の問題が、上から下まで皆、制度に対する自信を失っていたと分析した。社会主義に対する信頼に真空状態が発生していたということだ。西欧の執拗なイデオロギー攻勢に崩れてしまったという結論を下した。

その後ソ連の社会主義は民族主義に代わっていくつかの国に分かれた。社会主義は改革開放以降、中国でもこれ以上、中国人の心を捉えることができなくなった。それでも民族主義を前に出せば56の民族からなる中国が、一歩間違えればバラバラになる運命だ。そのため出てきたのが愛国主義だ。

習主席は2012年11月、中国の1人者である党総書記に選出されてからずっと「ソ連はなぜ崩壊したか」を叫び回っている。ソ連の前轍を踏んではいけないということだ。

習近平時代に入り、中国でとりわけ愛国主義が強調された背景だ。これに伴い、中国の尊厳に少しでも傷をつけることが起きようものなら、相手が誰かを区別せず、蜂の群れのように一斉に攻撃する。

このような愛国主義情緒に訴えて急成長したのが環球時報だ。米国や日本、台湾を主に叩いて高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備以降は韓国もターゲットになった。韓流スターバッシングはその延長線上にある。

習主席は社会主義に対する路線自信、理論自信、制度自信、文化自信など4大自信を力説する。中国人が社会主義精神で武装した文化的自信を持つべきなだが、韓流スターに熱狂する中国の一部の若者世代が気に食わないのだ。

問題はこのような中国の愛国主義の標的から簡単に抜け出すことができない点だ。中国バスケットボールスターの姚明氏が素手でパンダを触ったときは何事もなかったが、BLACKPINKが触ると大騒ぎした場合のように、愛国主義の活用が非常に恣意的なためだ。

中国の愛国主義は諸刃の剣だ。中国民心を共産党支持に引き寄せるためには効果はあるだろうが、中国内の愛国主義高揚と反比例し、国際社会における中国の魅力は消える。魅力を失えばこれ以上大国ではない。

ユ・サンチョル/北京総局長

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