【時視各角】もっと多くのBTSとサムスン電子が必要だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.21 14:30
アップルのような巨大企業だけでなく世界的有名人も中国の不興を買えば苦しむことになる。英サッカースターのベッカムは4月にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じ台湾のファンに自身の安否を伝える書き込みをした後、中国ネットユーザーの攻撃を受けた。台湾を「中国領台湾」とせず単に「台湾」と表記したことが口実だった。白いものを白、黒いものを黒といっても中国には容認されない。
BTS(防弾少年団)が米国のコリアソサエティーからバン・フリート賞を贈られて発表した受賞所感も是非を論じる内容ではなかった。所感は「今年が韓国戦争(朝鮮戦争)70周年でさらに意味深い。(韓米)両国がともに体験した苦難の歴史を永遠に記憶する」という儀礼的内容だった。目新しいものもない歴史的回顧にすぎなかった。こうした話すらできないならば、洪吉童(ホン・ギルドン)が父親をお父さんと呼ぶことができないのと変わらない。
インターネットで万里のファイアウォールを積み上げた中国ネットユーザーの攻撃的姿勢はますます激しくなる。BTS問題はまだ始まりにすぎないかもしれない。なぜそうなのか。過去を振り返り未来を想像してみれば十分に知ることがきる。まず2000年のニンニク問題を振り返ろう。当時紛争が起きるとすぐ中国は力を誇示した。韓国政府は何も言えずひざまずいた。2016年の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備時は中国が遠慮なく腕力を振るった。THAAD用地を提供したという理由でロッテは店をたたみ中国から離れなければならなかった。国全体にも韓国旅行禁止令が下され多くの韓国の旅行会社が廃業し従業員は職を失った。