【コラム】元秘書室長ら「最近の韓国大統領府はおかしい」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.15 15:54
これに対し文在寅政権はなぜこのように今回の事態に消極的なのか、元秘書室長らは首をかしげた。その上で用心深く2種類を指摘した。ひとつは大統領の性向だ。文大統領がもしかすると朴槿恵前大統領のように社交的でなく他の人たちとの交流を避けているのではないかということだ。文大統領は朴前大統領のように文字中心の書類報告が多いという。もうひとつは、大統領が北朝鮮を過度に意識したために参謀が報告をためらったのかもしれないと指摘した。文大統領は2018年6月14日の米朝首脳会談直後と2019年3月4日のハノイ会談直後の2回だけNSC全体会議を開いた。大統領が主宰し首相と行政安全部長官まで参加するNSC全体会議は、それから1年半以上開かれていない。6月に北朝鮮が開城(ケソン)南北共同連絡事務所を爆破した時も、今回の公務員銃殺事件の時もNSC全体会議は開かなかった。代わりに安保室長が主宰するNSC常任委員会で代替された。南北首脳会談以降北朝鮮を刺激しないようにする意図がにじみ出る。
元秘書室長らは「振り返れば朴槿恵政権時代から青瓦台が何かおかしく変わった感じだった」と口をそろえた。弾劾後の検察調査で明らかになった秘線統治・密室政治の実状にはびっくりしたといった。チョン・ホソン元秘書官は「いわゆる『門番3人衆』という言葉をどう思うのか?」という検事の質問にこう答えた。「朴大統領は社交的であったり他の人との交流が多い方ではない。そのため私たちを通じて言葉を伝えてほしいという人も増え、大統領に会ったり電話するために私たちを通じることになるケースが多くなりそういう言葉ができたようだ」。