【コラム】いまは経済的・外交的対北朝鮮圧迫に重点を置く時=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.15 11:42
2018年に米朝交渉の出口を開いた韓国も交渉の仲裁者の役割に重点を置いて南北関係を前面に掲げるあまり非核化進展から南北関係改善への好循環構造を作ることができなかった。韓国は当事者だが交渉に直接参加できないハンディキャップを克服するため対北朝鮮交渉の具体的戦略と細部留意事項を米国と緊密に協議し、「国際社会対北朝鮮」の枠組みを作って交渉で北朝鮮に圧迫を加えられるようにすべきだった。北朝鮮に対し、核廃棄がなければ経済発展はなく、北朝鮮の核廃棄の意図を行動で示すロードマップ作成と検証が必須であることを説得しなければならなかった。北朝鮮が夢見たスモールディールは幸い米国が受け入れなかったが、韓国がリードしてその可能性を遮断すべきだった。
北朝鮮の核交渉は新型コロナウイルスと米国大統領選挙の霧の中で進む道を失った。最近イスラエルとアラブ首長国連邦の国交正常化合意とともに、現在大統領選挙の見通しが不利なトランプ大統領がこれまでの歩みに照らして「オクトーバー・サプライズ」を試みる可能性もあるだろうが、その場合「見せかけの非核化」で終わる懸念が大きい。北朝鮮が従来の立場を守っており、米国も新型コロナウイルス対応と大統領選挙で余裕がないという点から来年上半期まで現状維持(muddle through)の可能性が高い。また、米国が対応しにくい状況を利用して大統領選挙後に米朝交渉を再開する時に有利な立場を確保するため北朝鮮が挑発に出る可能性があるという点を考慮しなければならない。